1. ブロガーの稼ぎ方
リーマン・ショック後の2010年頃からだろうか?
ブログを生業とする、いわゆるプロブロガーと呼ばれる人達が登場し始めた。もっとも有名なのは、イケハヤさんだろうか?
プロブロガーといっても、黎明期はどうやって稼ぐのかという方法が不明確であったが、現在では、以下のものが収益化の手段として知られている。
(1)アフィリエイト収入(Googleアドセンスを含む)
(2)コンテンツ課金(有料note等)
(3)オンラインサロン
(4)出版
(5)個人コンサルティング
(6)セミナー
(7)企業からの案件依頼、その他業務委託
著名ブロガーは上記のうち、(1)アフィリエイトで大きく稼ぐケースが多かったようだが、2019年のいわゆるGoogleアプデによって、個人ブロガーはSEO的に不利な立場に陥った。このため、アフィリエイト収入が大幅に減少し、アフィリエイトに依存していたブロガーは稼げなくなったと言われている。
2. アフィリエイトに依存することなく、堅実に継続的に稼ぎ続けているブロガーの存在
月間PVが数十万を超えるような著名ブロガーは、Googleアプデ前はアフィリエイトで月に数百万円位稼ぐことは難しくなかったようだが、現状ではせいぜい月に数十万円位だろうか?とにかく、アフィリエイトに依存していたら、とても全盛期の収入は維持できないだろう。
しかし、ブロガーの中には今でも継続的に年収3000万円以上を稼ぎ続けている人達もいる。そういう人達は、アフィリエイト以外で稼ぐことができる人達だ。
3. 継続的に年収3000万円を稼ぐブロガーの稼ぎ方
それでは、アフィリエイト以外でどうやって稼ぐのだろうか?
それにはいろいろなパターンがある。例えば、オンラインサロンをメインの収益源にしているブロガーがいる。例えば、サロンメンバーを300人以上維持し、月額3000円を徴収することが出来ると、それだけで90万円以上の売り上げが立つ。
また、他の収益方法と併用することが多いのだろうが、有料コンテンツでそれなりに稼いでいるブロガーもいる。高額でnoteを売ると、情報商材屋扱いをされるリスクがあるが、980円とか1500円位なら許容範囲だろうか?例えば、単価980円で月間合計200部の有料noteを販売できれば、月収20万円程度の売り上げがあがる。有料noteはコンテンツを作れば作るほどストックとして累積されていくので、ブロガーの収益源としては悪くない。また、ブロガーというのは基本的に書くことが好きな人達なので、本業であるブログ執筆との親和性も高そうだ。
また、中には出版による印税を収入の補助としているブロガーもいる。現状、出版だけではせいぜい1冊あたり百数十万円程度位なのだろうが、複数の出版実績があると、電子書籍の分も含めて、出版だけで数十万円位を得ることも可能だそうだ。もちろん、これは有料noteと比べるとハードルが高い。もっとも、出版をすると箔が付くこともあり、知名度・ブランディング等の観点から、戦略的な有用性は高いという。
4. 相対的に少数の顧客を囲い込みリスト化するビジネス
現在もブロガーとして生き残り、年収3000万円以上を安定的に稼ぎ続ける人達の稼ぎ方はこれがメインではないかと思われる。
単に、ブログ(或いはSNS)によって浅く広く稼ぐのではなく、一旦、メルマガ会員やライン公式といったクローズドな場に引き込んで、そこから収益を上げる方法だ。
具体的には、ブログやSNSを通じて自分のフォロワー(ファン)を、メルマガやライン公式に誘導する。そして、継続的に会員を増加させ、コアな自分の顧客リストを作っていく。メルマガ会員達は、単なるブログ読者やSNSフォロワーよりも濃いファンなので、その人たちを対象に、メルマガ等でより濃厚な話を展開していく。メルマガやライン公式は、よりクローズドな世界であるので、ブログやSNSよりも、具体的、マニアックな話を展開しやすい。
そして、メルマガやライン公式会員が蓄積されていくと、それが顧客リストになり、その人達を対象に、個人コンサルや少人数向けセミナー、或いはコンテンツ販売をしていくことが可能になる。
個人コンサルやセミナーの募集等は、わざわざメルマガやライン公式会員向けにしなくても、ブログやSNSからでも直接募集が可能と思うかも知れない。
しかし、何が違うかというと顧客の収益化の比率が大きく異なる。
例えば、ブログやSNSだとPV或いはフォロワーの1%位がお金を支払ってくれる顧客になり得る率だとすると、メルマガ会員の場合は、その比率が5-10%と大幅に高くなる。
また、単価もクローズドでコアなファン層を対象とする方が、より高単価に出来るのだという。
例えば、ブロガーが3000人をメルマガ会員にできた場合、その5%が収益化に寄与してくれるとしよう。そうすると、3000人×5%=150人からビジネスが可能で、1人あたり1万円の単価だとすると、それだけで月収150万円ということになる。
単価1万円というと高く感じられるかも知れないが、単なるnoteやオンラインサロンのような一方向的なサービスとは異なり、個人コンサルや少人数セミナーであれば個別的な質疑応答に対応可能である。また、ファンそれぞれのニーズに合ったきめ細かい対応が可能なので、それは難しくないという。逆に、単価を下げると、かえってクレーム客が増えるという話も聞く。
ブロガーの場合、個人の個性がファンにとって重要なので、こういった個別対応・少人数向けの対応というのは悪くないようだ。
また、比較的少人数の顧客をリスト化したビジネスを展開すると、法人顧客も見つかり易い。例えば、プログラミングやwebマーケあたりのスキルが高いブロガーの場合には、個人企業経営者の顧客を開拓して、安定的な高収益を確保することが可能だ。
ブロガーがメルマガやライン公式会員に誘導するビジネスを展開しても、アフィリエイトとかnote、出版等と併用することは可能なので、収益源の多様化を図ることができるのは大きい。
もっとも、メルマガやライン公式の会員数を達成しても、それが維持されるとは限らないのはブログのPVやSNSのフォロワー数と同様である。当然、出ていく会員もいるので、継続的にメルマガ会員を呼び込んで行く継続的な努力は必要だし、その元となるブログやSNSの情報発信力の維持・向上も求められる。
5. 時代に合ったビジネスモデルの追求が必要に…
ブログやSNSは、世の中のITプラットフォームやPC、スマホといった情報端末に乗っかっている仕組みである。このため、世の中やITプラットフォームや情報端末が進化すると、それに合わせてビジネスモデルも変えていく必要がある。
YouTubeでも参入者が増え、Googleアドセンスの単価が下がり、案件に加え、自分自身のコンテンツとか物販(P2C)を収益源にしないと儲からないと言われている。
従って、メルマガやライン公式会員誘導ビジネスも何時まで有効かは不明だが、当面、ブロガー、或いは副業の際の、有用な稼ぐ方法として活用したいところだ。