1. 若手サラリーマンにとって月5万円が大きい理由
副業で月5万円と言うと、大した金額にはならないと思うかも知れない。
副業は何をやればいいかわからないし、会社に副業の届出をしたり、確定申告の必要が生じたりするので面倒臭いと思うかも知れない。
しかし、以下の理由で、20代のエリートサラリーマンに取って、月5万円の収入増のインパクトは決して小さくないと思われる。
①優良企業でも年功序列型賃金なので20代の昇給ペースが遅い
日本の優良企業は、終身雇用で福利厚生も充実しているので、生涯賃金ベースで見ると悪くない。しかし、年功序列型賃金が多くの場合採用されているので、お金が欲しい20代の給与の伸びが遅い場合が少なくない。
総合商社、大手金融、大手マスコミ、コンサルなどは別だが、高給メーカーやドコモ、KDDIのような通信キャリアでも、25歳だと年収500万円台、28歳位で年収600万円台くらいにしかならないのではないだろうか?
そうすると、月5万円だと年間で60万円になる。これは、20代の年収の約1割程度に相当する。これはそれなりにインパクトがある金額だと思われる。
②日本の大企業の場合、特に若いうちの給与は横並びが多い
年功序列に加え、特に若い間は横並びの傾向が強いのが日本の大企業の特徴である。
例えば、思いっ切り仕事を頑張って、評価を1ランク上げたとしても、ボーナスの金額で言うと5万円位しか違わなかったという話をよく聞く。
本業を頑張ることは将来にも繋がるので悪いことではないが、半年頑張って5万円の違いであれば、副業で1月に5万円稼げるのは魅力的だ。
2. 副業で月5万円を稼ぐことによるその他のメリット
副業で月に5万円を稼ぐことが出来ると、金銭的面以外の、以下の様な副次的なメリットも享受することができる。
①会社への過度の依存心を抑制できる
今のところ、日本の大企業は終身雇用である。しかし、数年前に経団連が終身雇用終結宣言をしたように、20年後、30年後はどうなるかわからない。
突然、業績悪化等に伴い、給与を下げられたり、リストラ対象になった場合、事前の準備や心構えが出来ていないと適切な対応が難しい。
この点、早い段階から会社からの収入源を持っていると、視野を会社以外に拡げることができ、過度の会社依存のリスクを軽減することができる。
②自信を持てたり、商才を磨けたりできる
月5万円程度、特にスキルを要しない作業的な副業であっても、給与以外の収入を持てると自信につながる。
また、本業以外の仕事にも触れることによって、商才を磨く事にもつながる。
例えば、月に5万円でも稼げると、「これを10万円に増やすにはどうすればいいか?」とか、「同じ月5万円でも、もっと楽に効率的に稼ぐにはどういう方法があるか?」と、いろいろ考える機会が与えられるからだ。
3. では、具体的に月5万円をどんな副業で稼げば良いか?
①副業には大まかに2種類がある
若手サラリーマンが副業で月5万円稼ぐことのメリットはわかった。
では、次に、どんな副業で月5万円を実現すれば良いのかが気になるところだ。
副業は大まかに以下の2つに分類される。
(1)時間労働型
(2)情報発信型
(1)は学生バイトの様なイメージで、時給型或いは作業型のバイトだ。
例えば、飲食店でのバイト、塾・家庭教師のバイト、また、在宅でできるクラウドワーク的な仕事だ。
共通点としては特段のスキルは要求されない。その代わり、時間の切り売り的な仕事なので、アップサイドが限定される。
例えば、週に5~6時間を副業に充てることが可能な場合、時給2000円相当の仕事をすれば月5万円が達成可能となる。
もちろん、時間切り売り・単純作業系といっても、スキルや経験による時給増は可能なので、継続すれば、より楽に稼ぐことは可能だ(家庭教師、ライティング、動画編集等)。
(2)の情報発信型の副業が、今注目されている副業なのかも知れない。
具体的には、ブログ・SNSを通じた、アフィリエイト(アドセンスを含む)収入、note等を通じたコンテンツ販売、オンラインサロン、個人コンサル、セミナー、企業からの案件等である。
この情報発信型の副業の場合、ブログやSNSの情報発信力が強まれば、理屈上は青天井である。インフルエンサーになれば、月に5万円どころか、数十万円、更には100万円と本業以上に稼ぐことも可能である。
更に、この手の副業で月に数十万円位稼げる目途が立つと、独立・起業に繋げることも可能で、非常に魅力的である。
しかし、この情報発信型の副業は稼げる様になるまでが非常に長い。
ブログで月に1万円稼ごうと思えば、開始後1年位は掛かると覚悟する必要がある。実際、副業狙いのブログを始めても99%以上は1年も続かない。
SNSも同様で、最近はYouTubeが流行りで一般人も参入しているようだが、チャンネル登録者1000人まで到達できる人はごく僅かだ。また、Twitterやインスタグラムでフォロワーを1万人まで増やすのも、継続的な努力とセンスが必要になる。
②とりあえずお勧めは、時間労働型から始めてみること
最初から情報発信型で稼ぐことを狙っても、非常に時間と労力がかかり、エリートサラリーマンでも稼げる様になる前に止めてしまうことが多い。
結局、月5万円程度であれば、時間労働型を始めた方が、情報発信型よりもよほど手っ取り早い。
その代わり、最初は時間労働型でお金を貯めつつ、自信をつけて、その後に、情報発信型を狙えば良い。
情報発信型で成功するには、その道の専門家のコンサルを受けたり、有料コンテンツを買って勉強したりする必要がある。独学や本を読むだけでは難しい。そのためには、ある程度の軍資金が必要になるので、そこは時間労働型副業を充てれば良い。
また、SNSで成功するにはネタが必要で、時間労働型であってもサラリーマンの関心は高く興味を引くコンテンツとなる。
さらに、単なる飲食店とか家庭教師ではなく、最近ではクラウドワークスやランサーズでライティングや動画編集の仕事を見つけることができる。ライティングの仕事はブログやnoteとの親和性も高いし、動画編集でも適性があればそれなりに稼ぐことも可能だ。
とりあえずは、こういったところから始めてみればいいのではないだろうか?
③物を売るのが得意な人は、物販やECという手もある
情報発信系は向き・不向きがあるが、向いてないという場合には、物販という手もある。物販というと大げさだが、メルカリあたりから始めれば良い。月に1万円、2万円…と少しずつ売上を増やして行けばいいのだ。
もちろん、そうなると売るものが無くなっていくので、仕入れが必要になる。仕入れの方法は様々で、不用品を知人や友人から譲ってもらうのでもいいし、掘り出し物と思われるものをフリーマーケットで仕入れたり、もちろん、メルカリで仕入れて転売するのも有りだ。
これを発展させると、せどりという物販ビジネスに繋がり、更に得意な商品を持つことができるとECに発展させることも可能だ。
もっとも、この手の物販は情報発信とは異なり、有体物、発送を扱うものなので手がかかるし、売り物を補完するためのスペースも必要になり、サラリーマンが副業でやるには時間的な制約があると言われている。とは言え、5万円程度であれば十分可能だろう。
最後に:人生100年時代、70歳まで働くことを想定すると、いろいろな稼ぎ方を知っておいた方がいい
人生100年時代となると、70歳位までは何らかの仕事をすることを想定しておいた方が良い。もちろん、それくらいの年齢になるとホワイトカラーのサラリーマンは難しいだろう。
しかし、大企業の定年時において何らかの稼ぐ手段をいくつか知っていると、慌てる必要は無い。
いきなり情報発信系副業で稼ぐことは難しいので、単純に稼げる時間労働型から始めて、少しずつ情報発信系にシフトして行けばいいのではないか。また、適性に応じて物販で稼ぐというのも面白いと思う。
なお、副業、特に情報発信系については高額な商材が売られている場合があるが、そういったものは特に購入する必要は無い。何故なら、情報発信系はその人の個性が強く反映するので、一般的な勝ちパターンは基本的に無いからだ。また、時代の変化によって、その手のスキルはすぐに陳腐化したりする。同じ金額を払うのであれば、まだ対面コンサルの方がいいだろう。その人に応じた指導をしてもらえるからだ。
いずれにせよ、高額な商材を買ってその通りにやったところで、そう簡単には上手く行かない。それよりは自分自身で試行錯誤しながら、ゆっくり時間をかけて進めて行った方がいい。