【StockSun運営】年収チャンネルの魅力とフリーランスのビジネスモデルの特徴

序. 登録者数が12万人を突破!

2018年5月1日に第1回の番組(「高学歴の大学生が最短で1000万円稼げるキャリアとは」)を放映して以来、「年収チャンネル」は2020年5月3日に、チャンネル登録者数10万人を達成した。そして、2020年9月13日時点でチャンネル登録者数は12万人を突破した。

チャンネル登録者数が節目の10万人を突破し、その後も順調に増えているということで、ほぼ全ての放送回を視聴している私としては、「年収チャンネル」の魅力と活用術について整理してみることとした。

1. 年収チャンネルの魅力について

年収チャンネルの魅力とは、一言で片付けてしまうと、「その道のプロが運営していること」、これに尽きてしまう。

年収、転職、就活をネタにしている、いわゆるビジネス系ユーチューバーというのは多数存在している。しかし、それらは自らがアドセンス収入目当てや自己のビジネスのPRのために手掛けた番組がほとんどであろう。

しかし、年収チャンネルを運営しているStockSunは、webコンサルティングが本業であり、収益性の高い個人経営の企業を主たるクライアントとしてコンサルティング・サービスを提供している。

StockSunはwebコンサルティング業務の一環として、今後は、動画の時代であることに鑑み、YouTubeをその手法として一早く取り組んで来たのである。

このため、クライアントから多額のフィーをもらっているということで緊張感をもって仕事をしており、また、複数のその道の専門家のスキルと、十分な予算を投入できるという経営資源における優位性があるので、その他の個人運営のビジネス系YouTube番組とは一線を画した番組となっているのだ。

①コンスタントに番組が作成され、豊富な番組のストックが形成されている。

年収チャンネルの場合、コンスタントに番組が作成されてきたので、2020年5月7日時点で518本の番組のストックが存在している。このため、こちらの株本さんのtweetの様に、3か月間のユニーク視聴者数が既に85万人にもなっている。

豊富な過去の放送回が蓄積されているため、チャンネル登録者数10万人以上に、番組の影響力が大きいということがうかがえる。

なお、過去の放送回の中からのおすすめについては、後程紹介する。

②番組の運営や内容が進化し続けている

年収チャンネルは、一見すると、馬鹿げたエンタメ系の番組のように見えなくもない。
しかし、それらは全て緻密な計算の上に作られているのである。

実は、番組の運営を見ても変化をしてきている。
例えば、センターの女性であるが、初期は水着の女性が陣取っており、レギュラー制ではなく、毎回異なる女性が登場していた。

しかし、途中から「堀尾実咲(ほりお みさき)」という女性が評判が良かったこともあり、しばらくの間、固定化した。

そして、去年あたりから、株本さんの秘書である「風薫(ふうか)」が時折、登場するようになった。(なお、風薫さんは水着では登場しない)

さらに、今年になると、チャンネル登録者や視聴者数が増え始め、水着の女性のアイキャッチに依存することが無いということを意識したのか、番組には、株本さんの他、StockSunのメンバーである植本涼太郎さんや山本紘希さんが登場するようになり、女性が登場する頻度は減ってしまった。

<年収チャンネルのセンターの女性の分析についてはこちら>
career21.jp/2019-09-19-180601

また、センターの女性だけではなく、番組の運営方法も変化してきている。
番組当初は、株本さんとセンターの女性がいて、ゲストを呼ぶという方法が大半であったが、昨年からは、株本さんの一人語り、株本さん・植本さん・山本さんによるQ&A回、植本さん、センターの女性とゲスト、等いろいろなパターンが出てきている。

これは、単に思い付きでやっているのではなく、各種のKPIに基づいてPDCAを回し続けているので、番組の運営や内容が変化・進化しているからである。

定量的なデータについても、山本紘希さんが日々チェックし、メンバーと共有する仕組みになっている。

③予算があるため有名人のゲストを呼ぶことができる

年収チャンネルの場合、予算があるので、個人運営のユーチューバーが呼べないようなゲストを番組に呼ぶことができる。

例えば、大物ユーチューバーのラファエル、シバター、AV男優のカリスマのしみけん、脱税問題で有名になった若手実業家の青汁王子。さらに、元ジャニーズ事務所の人、銀座のクラブのホステス、国会議員と大変バラエティ豊かである。

この点は、エンターティンメントという観点から、非常に充実した品揃えとなっている。

2. 年収チャンネルの活用術について

年収チャンネルの活用術としては、非常に多くの過去の放送回がストックされているので、とにかく検索をかけて使い倒してみることだ。

自分が興味を持っている個別企業については、かなり多くの有名企業の人達をゲストに呼んでいるので、かなりの確率で見つかるはずだ。

そのうち、「有用性」と「エンターテイメント」の2つの観点から、それぞれおすすめの放送回を以下、紹介する。

①有用性の観点からおすすめの番組10選

・【特別編】20代の若者にどうしても伝えたいこと
若い時は目先の給料の多寡ではなく、ビジネス戦闘能力を磨く視点で就職し、将来がっつりと稼げるようになりましょうというキャリア論
https://www.youtube.com/watch?v=KxMyCeB_Rro

・マッキンゼー編
元マッキンゼーのゲストが、戦コン一般について語ってくれる。ゲストの話しぶりを聞くと、その賢さがうかがわれ、非常に参考になる
https://www.youtube.com/watch?v=q14oy67LaQQ

・総合系コンサルティング・ファーム編
MBBは超狭き門過ぎて、ハイスぺ学生でも厳しいので、現実的な選択肢として人気の総合系コンサル。そのあたりの見掛けと実際のギャップに関するお話が衝撃的。
https://www.youtube.com/watch?v=p9oLxd3TWLs

・外銀⇒PEファンド編
今、若手の最優秀層が最も関心を寄せているのが、外銀IBDよりもPEファンドでは無いだろうか?その凄まじい収入の高さが垣間見ることができる。
https://www.youtube.com/watch?v=rk73lMcwKkw

・外資系金融アセマネ編
まったり高給だが新卒採用を行わないため、あまり注目されていなかった外資アセマネであるが、ようやく注目され始めたか?ゲストはゴールドマン・サックスAM。
https://www.youtube.com/watch?v=J8jj2dQ6XoE&t=90s

・総合商社編
国内系企業の中では、ダントツ人気ナンバー1の総合商社。今回は元伊藤忠の人がゲスト。海外駐在手当を含む厚遇や、みんなが気になるモテ度を解説。
https://www.youtube.com/watch?v=9jIlrURbQIM

・電通編
大昔からの超人気企業。少人数しか採用せず、コネは多く、採用基準もよくわからない。派手な暮らしぶりや高給というのは実際のところどうなのかをゲストが解説。
https://www.youtube.com/results?search_query=%E5%B9%B4%E5%8F%8E%E3%83%81%E3%83%A3%E3%83%B3%E3%83%8D%E3%83%AB%E3%80%80%E9%9B%BB%E9%80%9A

・テレビ局編
電通・博報堂と同様に、大手マスコミの中でも最高位にランクされるキー局。その仕事ぶりやプライベートについて、東大卒のゲストが解説。
https://www.youtube.com/watch?v=EJEDdPMEOaU

・キーエンス編
年収チャンネルなので、国内企業最高年収のキーエンスをお勧めしないわけには行かない。給与トップなのに、難易度はそれ程でもないのは、全てモテ度の低さが原因か?
https://www.youtube.com/watch?v=WWa3FDfRKW0

・美容外科編
初年度の年収が2200万円、雇われの分院長でも年収5000万円という破格の高収入の美容外科。おそらくカテゴリー別の職業としては日本最強ではないか?
https://www.youtube.com/watch?v=q9ddeW3K-tc

②エンターテイメントの観点からのお勧め3選

・最強ユーチューバー登場。ラファエル編
ユーチューバーは引退したかもしれないが、最盛期は年収数億円レベルであったラファエル登場。さすがに、トークが上手く、エンタメだけではなくビジネス的にも参考になる。
https://www.youtube.com/watch?v=PfIj8YUdP0w

・AV男優の王、しみけん登場
正直下品極まりない。NGワード連発。あまり見ない方が良い。
https://www.youtube.com/watch?v=aYMrlUAVe4c&t=470s

・青汁王子編
高卒にも関わらず、売上130億円、年収12億円を20代で達成した青汁王子。
「稼ぐことはどういうことか」について考えさせられる。高学歴でありながら稼げない人は非常に参考になる内容。
https://www.youtube.com/watch?v=ZXGuUwAXVPg

3. 運営会社StockSunのフリーランス型ビジネスモデルの特徴について

年収チャンネルの運営会社StockSunは、3期目で年商10億円弱、利益1億円ちょいという非常に成功している会社である。

<StockSun株式会社の代表ブログ>

http://ss-kabumoto.hatenablog.com/

このStockSunのユニークな点は、従業員がゼロ人、全員業務委託というフリーランスに依拠したビジネスモデルを取っていることである。そこで、StockSunのビジネスモデルの特徴を見ておきたい。

①フリーランスの場合、固定費がゼロというのは当然の事

StockSunは従業員ゼロ、オフィス無し、有利子負債ゼロという固定費ゼロ型のビジネスである。しかし、固定費ゼロというのは、フリーランス(の集合体)である限り、当然と言えば当然の話である。

サラリーマンを辞めてフリーランスになった場合、自宅をオフィスにすれば固定費ゼロである。しかし、固定費ゼロでも売り上げが起たないと利益(収入)はゼロである。しっかりとした売上が作れて、始めて勝ち組のフリーランスになることができるのである。

②StockSunの売上創造モデル ~独自の営業戦略~

StockSunの成功要因は、しっかりとした売上を作れた点である。ここにこそ、StockSunの成功要因がある。

StockSunの場合、社長の株本さんが主として案件を獲得しているのだが、設立当初からのポリシーとして「決裁権者にフォーカスする」というのがある。仕事発注の意思決定を有する管理職以上の人をターゲットに効率的に営業を展開するということである。

そして、話す内容は、「売上アップ」か「コストダウン」のいずれかについてである。売上が上がるか、コストを下げることができればクライアントの利益は増えるわけである。この点を徹底していることが上質な案件を取り続けることができる成功要因である。

③株本さんの巧みなHRM(人的資源管理)

良質な案件を獲得できたとしても、提供するサービスの質が低ければ、仕事は打ち切られてしまう。他方、クライアントの満足度が高い仕事を提供すると、評判が上がり、別の案件を紹介されたりして、どんどん売上が増えて行くという正のスパイラルが生じる。

この点、株本さんは、良質な人材を集め、モチベーションの上がる報酬を用意し、無駄のない働きやすい環境を用意している。このため、優秀な人材が一生懸命効率的に仕事をすることになるので、自ずとクライアントが満足できるサービスが提供される確率が高くなる。

低い報酬で非効率な業務を強いれば、二流の人材しか集まらない。モチベーションは長続きしないので、アウトプットの質は下がって行く。このようなありがちなベンチャー企業とは全く異なるHRMを実現しているところが、StockSunの模倣困難な強みと言えるだろう。

StockSunのフリーランス型ビジネスモデルの特徴について、関心をお持ちの方はこちらの過去記事もどうぞ。

<StockSun株本さんのフリーランス型のビジネスモデルの特徴>

https://career21.jp/2018-11-27-091057/

最後に

年収チャンネルのチャンネル登録者数は2年足らずで10万人に達したが、まだまだ通過点に過ぎないだろう。その時のポジションに合わせて変容をし続ける番組なので、StockSunの成長に合わせて進歩していくだろう。今後の実用性やエンタメ性がどのように磨かれているか楽しみである。

なお、2020年初頭にコロナウイルスの問題が発生し、景気や雇用情勢に非常に大きな影響を与えている。このような深刻な外部環境の変化があったにもかかわらず、既にStockSunのビジネスは元に戻り、成長軌道を継続しているという。運営会社の成長やビジネスモデルも要注目である。

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