明治大学から三菱商事の内定を獲得した2人のケースから、OB訪問の意義について考える

1. 明治大学から三菱商事の内定を得た2人の共通点は膨大なOB訪問

総合商社というのは、外銀・外コンに続き、最難関の業種であると考えられる。
そのうち、三菱商事は特に別格で、外銀・外コン内定持ちも併願する等、内定難易度、就活生の間でのスタータスは総合商社の中でも圧倒的なナンバー1であろう。

<就活生の視点からの総合商社の序列>
https://career21.jp/2019-03-24-074220

実際、東大生や慶大生でも三菱商事は普通にバタバタと落とされる中、明治大学から見事、三菱商事の内定を獲得できた2人の就活戦略に関する情報を発見した。

<明治大学から三菱商事に内定したケース2つ>
https://meijinow.jp/jobhunting/job/35516

https://www.onecareer.jp/articles/1238

この2人の共通点は、とにかく、びっくりするくらいOB訪問を熱心に実行したことである。そこで、今回は、総合商社におけるOB訪問の意義について考えてみたいと思う。

なお、過去にMARCH、関関同立から総合商社に内定する方法について書いた記事があるので、こちらも参考にしていただければと思う。

<MARCH、関関同立から総合商社の内定をもらう方法>
https://career21.jp/2018-11-28-140154

2. 総合商社志望の就活生が、社会人と話す機会を持てることの意義

OBというのは、当然、学生では無くて社会人である。
OB訪問によって、就活生が社会人と話す機会を多く持てる意義は以下の様に大きいと考えられる。

①総合商社においては、ビジネスセンスが要求されるようになってきている

これは、総合商社に限った話ではなく、今の日本企業全体にあてはまることではないだろうか。少子高齢化による国内市場の縮小や、グローバルにおける日本企業のプレゼンス低下という外部環境下、日本企業が利益を上げることは難しくなってきている。

このため、昔とは違って、日本企業は稼げる人材が欲しいわけである。したがって、ビジネスセンスがある就活生を好む傾向があるのだと考えられる。

例えば、以下の様な典型的なNGコメントがある。

「発展途上国の子供達の生活を向上させたい」
「御社のESGに対する姿勢に共感しました」
「世界平和の向上に貢献できる仕事に従事したい」

建前としては、間違っているとは言えないものの、こういう就活生は入社してもお金を稼ごうという意欲がありそうに見えない。企業は国連とかユニセフのような非営利団体では無いので、お金を稼がなければならない存在なのである。

したがって、この手の発言をすると、ビジネスセンスが無いと判断されがちである。
これって、社会人からすると日々稼がなければならない立場に置かれているから当然なのだけど、学生だとそういう感覚に欠けるのかも知れない。

そういった面で、OB訪問を積極的に行うことによって、多くの社会人と話す機会を作ることができれば、そういったビジネス的な感覚に慣れていくのではないかと思われる。

②総合商社のわかりにくいビジネスモデルを理解できるようになる

総合商社の場合、面接等で、志望動機、「何故商社か?」「何故当社か?」「当社に入社したらやりたい仕事とその理由」について深堀りして質問されることは知られている。

そのためには、そもそも総合商社というのはどういった業務を行う会社なのか、そのビジネスモデルの本質はどういったものかを理解しておくことが前提となる。

そうでないと、「人と人とを繋げる仕事をしたい」といった的外れで質の低い回答をしてしまうことになる。

商社のビジネスモデルについては、こちらの過去記事で触れているのでご参照いただければと思う。

<総合商社のビジネスモデル>
https://career21.jp/2019-01-27-093752

他にも、Google検索を掛けると、総合商社のビジネスモデルに関するコンテンツはいくつも出て来るが、文章を読んでいるだけではピンと来ない。そこで、総合商社のOB訪問を繰り返すことによって、このあたりの深い理解が可能になると考えられる。

③多くのフィードバックをもらえることができる

志望動機とか自己PRあたりについては、何か1つの決まった回答があるわけではなく、その就活生毎に最適解があるのだと考えらえる。そこで、OB訪問を数多く行い、その都度きっちりとフィードバックをもらうことができれば、徐々に練れた回答が仕上がっていくと思われる。特に、総合商社の場合、質問自体はオーソドックスであるので、充実した事前対策を立てやすくなる。

④面接慣れをすることができる

これは就活に限った話ではなく、中途採用における面接でも言えることだが、話す内容以上にプレゼンテーション能力が重要となる。

論理的にわかりやすく、相手に好感を与える話し方(身振りや表情も含めて)をするというだけのことなのだが、当然、緊張もするので、練習しないとプレゼンテーションというのは上手くならない。

この点、何十回もOB訪問を繰り返すと、慣れて行くので面接におけるプレゼンテーション能力が向上できると考えられる。

3. 多様な業種のOBと面談することの意義

総合商社の場合、ビジネス上、非常に多様な業種の人達と仕事をすることになる。
例えば、プラント事業については、金融(JBIC、メガバンク)、エンジニアリング企業(日揮、東洋エンジニアリング)、エネルギー企業が関係するし、自動車関係ビジネスとなるとトヨタとかホンダとかが絡んでくる。また、ネット/IT系事業ということになると、ベンチャー企業の事情にも精通する必要がある。

輸送機部門を志望しますといったところで、自動車会社すら会社訪問/OB訪問もしていないというのでは、本気度はうかがわれない。また、その事業に対する深い理解も得られない。

他方、多様な業種について、OB訪問を十分に行うと、そのあたりの理解度が深まってくるし、より説得力のある会話ができるようになるはずだ。

従って、総合商社しか行きたくないという場合でも、金融、メーカー、ベンチャーなど幅広く回っておくべきなのである。

4. やる気、誠意が社内に伝わる

どこの会社でも、やる気がある、或いは、その会社に入社したいという強い意欲がある学生を採りたいと考えるのが当然である。

こちらのケースのように熱心にOB訪問をしていると、自ずと、「熱心な学生がいる」と社内でも当然伝わるだろう。

また、商社なので行動力、実行力があることをアピールできるので、この点からも悪くない。

もちろん、OB訪問をする都度、フィードバックを踏まえて、発言や質問の内容がbrush upされていくというのが前提であるが、真剣に総合商社に内定をしたいのであれば、徹底的にOB訪問をやってみるというのは一つの手である。

最後に:きっちりとした就活の戦略を立てることが重要

OB訪問は効果的であるが、もちろん、それだけで十分というわけではない。
この点、ワンキャリアのコンテンツで紹介されていた彼は、
「MARCHが商社就活で東大早慶と競うためには、1個でもエッジの効いた武器が無いとスタートラインにすら立てない」という認識の下、
海外での経験やリーダーシップを主要な武器として備えるという戦略を採っている。

「バイト、ゼミ、サークルしかネタが…」と悩んでいても仕方が無いので、きっちりとした戦略を立てて、出来ることから遂行していく他ない。

例えば、TOEIC800点とちょっとした海外体験であれば、私費の短期留学でも実現できるし、簿記2級あたりであれば数か月の準備で取得が可能である。このあたり、きっちりとした自分に適した戦略を立てて、OB訪問をこなしながら、遂行していく他は無い。

ここで紹介したのはいずれも明治の学生のケースであるが、他の大学の学生でも、徹底的にOB訪問を行うというのは有用な戦略であろう。

特に、大学名の割に、三菱商事で苦戦しがちな早稲田と一橋あたりの就活生も、やってみてはいかがだろうか?

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