【非エンジニア系】メルカリに第二新卒で転職を考える場合、おすすめの職種は何か?

1. メルカリは数少ない採用に熱心な大手ベンチャー系企業

日本からはGAFAのようなメガIT企業が生まれないとか、ユニコーンが少ないとか、ネット系ベンチャー企業で期待された企業もほとんどがIPOゴールで終わる等、日本のIT系ベンチャー企業には多くの課題がある。

実際、第1次インターネットバブル以降に登場した日本のIT系企業の時価総額ランキングを見ても、上位は、楽天、ヤフー、LINE、サイバーエージェント、ZOZOあたりで、当時は期待されたグリー、DeNA、Mixi、コロプラあたりは伸び悩んでいる。

メルカリもIPO後は、業績や株価的に苦しんでいるのだが、採用については極めて熱心であり、今でも貪欲に優秀な人材を確保しようと動いている。

2. 非エンジニア系の若手ビジネスマンが、第二新卒でメルカリに転職を考える場合、どういった職種がおすすめか?

まだまだメルカリのアメリカ事業は収益化できるかよくわからないし、今注力しているメルペイ部門も儲けることができるかは不透明である。

しかし、最先端のHRMシステムを有するメルカリで働くことができれば、仮にメルカリが将来ダメになったとしても、自らの市場価値/転職価値を上げる可能性はあるだろう。

メルカリのHPの採用情報を見ると、エンジニアとかデザイナーに最も多くのポジションが集中している点は、他のIT系ベンチャーと同様である。

但し、今回は、非エンジニア職を前提として、若手ビジネスマンにお勧めの職種はどこかについて考えて行きたい。

なお、ここでの想定は「第二新卒」としての転職について考えるので、現時点では大した職歴やスキルは有していないのが前提となる。
https://careers.mercari.com/jp

①コーポレート部門

プログラミング技術が無く、Web関係の新規事業起ち上げに関わったこともない若手社員(25歳未満)ということだと、採用してもらえる可能性が最も高いのは、コーポレート部門となる。

金融機関においては管理部門という言い方もされる部門であるが、人事、経理、広報、法務コンプライアンス、内部監査といった部署である。

せっかくのIT系ベンチャー企業なのに、直接IT/ネットビジネスと関係の無い職種でもいいのかということであるが、第二新卒を前提とするのであれば悪くは無い。

何故かというと、コーポレート部門というのは、どこの企業にも必要な部署であるので、各部署で専門スキルを習得すれば転職力は着くからだ。特に、ベンチャー企業の場合には、人を採用することと、育てることは特に事業成功のカギとなるので、人事部門の価値は大企業と比べて高いと言えるだろう。

また、コーポレート部門の場合、会社のあらゆる部門と接触をするので、会社とそのビジネスを包括的に見渡すことができるため、事業をよく理解できるようになるというメリットがある。

そして、ある程度、コーポレート部門で専門性を磨いて社内における評価を高めれば、将来的に、プロダクト部門とか事業開発部門に社内異動できる可能性は十分にある。この点が、大企業とは異なるベンチャー企業の魅力だ。

そういうわけで、リーガルスペシャリスト、経理・税務スペシャリスト、労務シニアスペシャリスト、コンプライアンススペシャリストあたりのポジションは、第二新卒で狙うには大変理想的な職種であると言えるだろう。

②Business部門

Business部門、ここではメルペイのセールス職が中心のようだ。
第二新卒で、特段のスキルが無い場合、この部門への転職を図るのは難しそうだが、可能性があるとしたら、Business Development Specialist(事業開発)であろうか。

このポジションの業務内容は、フリマアプリ「メルカリ」の利便性や各種KPI向上のための新しいサービス・機能の開発、新しいサービス・機能のフィージビリティスタディ等である。

応募条件としては、事業会社におけるプロジェクトマネジメント経験、事業会社における事業提携等に関する業務経験などが挙げられている。

現在、非IT系企業、例えば、電機メーカー、重厚長大系メーカー、インフラ企業あたりで企画関係の職に就いているのであれば何らかの可能性があるかも知れない。

他方、金融機関のリテール営業とか、メーカーの工場勤務とかであれば、こういった本社の企画部門系の仕事の勘どころは無いので、難しそうである。

このポジションは、フリマアプリの「メルカリ」に携わる仕事であるので、名実ともに市場価値を高めることが期待できるポジションと言えよう。

③Marketing職

メルカリのMarketing職というと、非常に聞こえが良さそうであるが、2019年10月現在で募集中のポジションは多くは無い。

メルペイを除くと、オウンドメディアである「メルカリマガジン」の編集と記事の執筆あたりがメインであろうか?

これは、現時点での職種に関係なく、学生時代とかにブログとかアフィリエイトサイトを作って、それなりの実績を上げた経験があれば可能性はあるポジションであろう。

もっとも、求められる能力として「英語」に言及されているので、英語が出来た方が有利であり、少なくともTOEICで800位のスコアが無いと、書面落ちになりそうな気がしないでもない。

メルカリのオウンドメディア事業に参画できるというのは、大変やりがいがあると考えられるし、コンテンツ作成過程で社内のキーパーソンとも知り合えるだろうから、魅力的なポジションと考えられる。
但し、競争率は高そうな気がする。

3. フィンテック事業?メルペイ部門について応募をするべきか?

現在、メルカリが米国部門と並んで注力している事業は、メルペイ事業である。
先行投資ということであるが、かなりの資金を突っ込んでいる。

フィンテックという切り口から、将来性が期待できるし、仮にコケたとしてもメルペイで金融事業に関わっていれば、市場価値が高まるので、他の勝ち組のフィンテック部門に転職することができると考えることもできるだろう。

しかし、現時点では、あえてメルペイ事業での求人に応募するのであれば、メルカリ本体の事業の職種に応募した方が堅いと思われる。

その理由は、楽天とかヤフーと比較して、傘下に収益を上げている金融部門を有していないし、他の大手のIT系企業グループと比較して、メルカリの資金量は十分ではないからである。

<メルペイは将来どうやって稼ぐのか?>
https://career21.jp/2019-07-26-150143

従って、現在金融機関勤務であり、フィンテック部門であれば活かせるスキルがあるといった例外を除くと、メルペイではなくメルカリの事業部門に応募をするのがお勧めである。

最後に

メルカリはIPO後も非常に優秀な人材を採用することに熱心であり、それなりの待遇を用意してくれる。幅広い部門で常時募集をしてくれているので、第二新卒で転職できる可能性はある。

もっとも、知名度も高いし、人気もあるだろうからそれなりの準備をしないと、なかなか採用はしてもらえないだろう。

第二新卒で、メルカリに採用してもらうためには、具体的にどのような対応をすべきかについては、別途検討したい。

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