アセットマネジメントoneの、就活、転職(第二新卒含む)、キャリアプラン

1. アセットマネジメントoneとは?

アセットマネジメントoneとは、一般人はピンと来ない会社名かも知れないが、2016年にみずほ系の複数の運用会社が合併して生まれた日本最大級の運用会社である。

具体的には、DIAMアセットマネジメント(旧日本興業銀行と第一生命との合弁運用会社)、みずほ投信投資顧問、新光投信、みずほ信託銀行(資産運用部門)が合併してできた会社である。

2019年3末時点での従業員数は924名と、野村アセットマネジメント(935名)と国内系の運用会社においては最大級である。また、運用会社の規模を測定する上での目安となる運用資産額(AUM:Asset Under Management)においては、約8.4兆円であり、日本では第5位に該当する(2019年1月時点)。

2. アセットマネジメントoneの気になる点は?

アセットマネジメントoneの気になる点は年収水準である。
何故なら、母体の1つとなっているDIAMは、昔から高給で知られており、フロント(運用或いは営業)に属する社員は、課長クラスで1600~1700万円くらいもらっているとも言われていた。

それが、合併によってどう変容したのか、変わらないのか気になるところである。

3. アセットマネジメントoneの年収水準

①全体としては平均的な国内系運用会社並み?

合併した場合にはよくあることであるが、年収水準は合併前の各社の水準を引きずるので、同じアセットマネジメントoneでも、出身母体によって異なるようである。

DIAMの年俸水準が高いというのは少し昔の話のようで、今ではそれほど高くは無いようだ。また、新光投信出身者については、ゼウスという一時国内最大の投資信託を持っていたこともあり、ボーナス水準が高かったという話もあるが、ゼウスの残高が減ってしまったので今ではそれほど高額の賞与は期待できないのではないだろうか。

結局、平均すると、大手の国内系運用会社の平均的な給与レベル位ということである。
初任給は学部卒の場合、月25万円であり、初年度はトータルで400万円程度である。

そこからは年功序列で、昇給速度が大手証券会社やメガバンクほど早くはなく、5年目で600万円、30歳時点で700~800万円位になる。

30代半ば位で管理職になると1000万円に到達できるが、そこから先、1200万円クラスにはなかなか到達できないという。

他方、運用部門(ファンドマネージャー職)等においては、プロ職という制度があり、その場合には30代で1500~1600万円位はもらっているようだ。

比較すると、メガバンクとか大手証券会社と比べると、若干低い。また、国内系運用会社の中では、野村アセットマネジメントと東京海上アセットマネジメントが最も恵まれていると思われる。

<国内系運用会社の年収と就活>
https://career21.jp/2019-03-27-163751

②アセットマネジメントoneの年収に関する留意点

アセットマネジメントoneの場合、複数の会社が合併して成立したという事情があるのと、中途採用の社員もそれなりにいる。このため、1国3制度、4制度のような状況にあり、国内系運用会社にしては珍しく、同じような仕事をしていても、出身母体の違いや、新卒か中途採用かによって給料は結構違ってくるようだ。

また、福利厚生については特段有利なものは無い。年金については確定拠出型年金(401K)を採用しているものの、企業の拠出金額が少ないという意見もある。

従って、給与以外のプラスαはあまり期待できないと思われる。

4. 就活ではどういった学生がアセットマネジメントoneを狙うべきか?

アセットマネジメントoneに限らず、国内系運用会社がお勧めな就活生は、プロフェッショナル志向が強く、リテール関連の仕事には就きたくないという意図が明確なタイプである。

こういったタイプの就活生は、外銀とか国内系証券会社のIBDとかグローバル・マーケッツ職を目指すのであるが、こういったところは優秀な学生がとにかく集中するので、内定を取るのがとにかく難しい。

そこで、押さえとして国内系運用会社を併願しておくのである。
単なる就職偏差値とか人気ランキングだと、メガバンクとか大手生損保の総合職に流れることが多いのであろうが、そういった場合、高い確率でリテール職に配属されてしまう。

そうなると、そこからグローバル、IBD、運用といった職種に就くことは大変難しい。
社内異動の可能性は無くもないが、極めて困難である。

他方、国内系運用会社に新卒で入社して、ファンドマネージャー職(運用)、営業職、プロダクト職等に就くと、英語ができれば数多く存在する外資系運用会社に転職することは特に難しくはない。

それに、外銀と違って、大半の外資系運用会社は新卒採用を行っていないので、スムーズに入って行きやすい。

このため、外銀や国内系証券会社のプロフェッショナル職に落ちたとしても、国内系の運用会社に行けば外資に転職して、逆転できる可能性は十分にある。

困ることがあるとすれば、外資に行くまでの間は、メガバンクや大手生損保と比べると給与水準が低いことである。

5. 第二新卒で国内系運用会社を狙うのも面白い

一旦、メガバンク、大手証券会社、大手生損保のリテール職に配属してしまうと、上述の通り、そこから金融プロフェッショナル職への復帰はかなり困難である。

外銀は当然として、国内系証券会社のIBD等に、リテール部門から中途採用でもぐりこむことは不可能に近い。

そこで、国内系運用会社に第二新卒として採用してもらうことは狙い目だ。
もっとも、この場合も簡単なわけではなく、相応のスペックの高さがないと書面で跳ねられてしまう。

学歴、英語力、資格(証券アナリスト或いはUSCPA他)といったスペックを整備して、入念な準備をすれば可能性はあるだろう。

なお、国内系運用会社のHPの採用ページを見ても、どこも中途採用(第二新卒)を募集していないように見える。

しかし、それは気にすることはない。国内系金融機関の場合、中途採用は主として転職エージェント経由で行っているので、リクルート、JAC、エン・ジャパンといった大手の転職エージェントに登録しておけばチャンスは巡ってくる。

また、金融機関以外であっても、メーカーとか事業会社の財務・経理・IR・経営企画系の仕事をしていれば、第二新卒であればポテンシャル採用をしてもらえる可能性はあるので、こちらも挑戦する価値はあるだろう。

6. 運用会社への就職・転職を考える前にやっておきたいこと

運用会社にわざわざ転職して、将来運用関連のプロフェッショナルとして勝負しようと考えているのであれば、相場や市況に関心がなければ話にならない。

そのためには、少額でもいいので、株、投資信託、FXに自分で投資してみるのが良いだろう。例え少額であっても、自分のお金を突っ込めば、その後の相場の動向には自然と関心を持つようなるし、IR用の資料も真剣に読み込めるようになるからである。

また、日本の国内系大手運用会社のほぼ全てが、公募の投資信託を収益の柱としている。
このため、志望する運用会社については、売れ筋の投資信託を調べて、HPから月次報告書とか販売用資料を読み込んで、自分なりの感想を持っておくことが必要である。

それから、国内系運用会社の社内では必ずしもすぐに必要となるわけではないし、面接時に外国人とのインタビューはなされないであろうが、英語は磨いておいた方が良い。
国内系の運用会社の場合には、英語が苦手な方が多いので、第二新卒のような非経験者採用の場合だと、英語ができるかどうかが書面審査のカギになる場合もある。

従って、事前にやらなければならないことは結構あるので、入念な事前準備が望まれる。

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