東大生が就活で失敗・後悔するパターン

1. 東大生でも就活で失敗したり、後悔したりするのか?

当然ながら、東大生は就職に極めて強い。
メディアなどでは、ネタになるからという理由で、失敗事例ばかりを強調しがちであるが、今でも就活において東大ブランドは最強なのである。

もっとも、そんな就活強者の東大生であっても、就活で失敗したり、内定取得や入社後に後悔することはあるだろう。

というのは、東大生の中にはとんでもなく優秀な者もいるので、自ずとそういった同級生に目が行き、ハードルが極端に上がってしまったり、反対に、東大生は就活最強なので安心し過ぎて適切な就活準備を怠ったりという場合もあるからである。

2. 理系の東大生が就活で失敗・後悔するパターン(除く医学部医学科)

①お金にもっとこだわれば良かったという後悔

東大の理系の学生の約8割は大学院に進学する。そこから更に博士課程に進学してアカポスを狙う学生もいるが、大半は修士課程を修了して、就職することとなる。

その場合、多くの学生が製造業に就職することになるのであるが、製造業は金融、商社、マスコミといった典型的な文系企業と比較すると、給与水準は大幅に低い。

また、勤務環境も地方や郊外である場合も多く、丸の内や六本木エリアの豪華なオフィスで働く東大文系の同期と比べると、面白くないと感じるケースもあるだろう。

もちろん、好きな研究が出来ればいいということで、そういった文系のエリートサラリーマンの暮らしぶりには全く関心が無い者もいるのであろうが、時代の変化に伴い、それを面白くないと感じる東大生も少しずつ出てきているようだ。

20世紀は、東大の理系学部を出ると、メーカーの研究職というもの以外に選択肢も十分には無かったのであるが、今では、外銀、外コン、IT系企業という新たな選択肢も拡がっている。

さらに、IT系を専攻している理系学生の中には、起業⇒EXITという途を選択する者や、受託開発で月に数百万円稼ぐ学生も少数ながら出始めている。

<東大工学部の学生と年収に関する考え方に変化の兆し?>
https://career21.jp/2018-11-20-124311

日本では、お金の追求するのは美徳ではないという価値観が、特に理系の場合刷り込まれていた感があるが、時代は変化してきている。

東大の理系の学生も、自分は本当にお金にこだわらなくてもいいのか、よく考えた方がいいのかも知れない。

②医学部に行っておけば良かったという後悔

これは20世紀の時代からよくあるパターンである。
実際、外資系金融でも、東大の理系学部出身の者が、30歳を過ぎて医学部に入りなおしたという話をときどき聞くことがある。

医学部を選択するか東大の理Ⅰか理Ⅱを選択するかについての判断は、高校生の時に行わなければならない。この時点では、確固たる価値観が確立されている年ごろでは無いので、何となく東大の非医学部を選択するケースは少なくないだろう。

ところが、いざ社会に出てみて何年か経つと、年収・ステイタス等の比較から、医学部を選択しておけば良かったと後悔する人がいても不思議ではない。

まあ、年齢にもよるが、やり直しは利くので、悩んでいる位であれば医学部に入り直しを考えて見てもいいのではないだろうか?

というのは、仮に30歳で医学部に入り直しを考えて、準備期間・前期研修等を合わせて医師として働けるようになるのが40歳だったとしても、その時には医師というステイタスと年収1000万円以上を手にすることができるわけである。他方、そのまま大手メーカーにいたとしても40歳では管理職の地位と年収1000万円すら実現できない場合もあるのだから、可能性はあると思う。

<東大工学部と他大医学部>
https://career21.jp/2019-02-05-064559

3. 文系の東大生が就活で失敗・後悔するパターン

①超難関企業のみ応募し、全落ちするパターン

これは、東大に限らず、他大でも自信がある学生ほど陥る罠である。
文系の東大生が狙うところは、外銀、外コン、総合商社であろうが、外銀や外コン(戦略系)は新卒採用数が少ないため、東大生であっても落とされる学生の方が少ない。

従って、あまりに強気で大手外銀数社とMBBしか応募しないと、全落ちするリスクがかなり高まってしまう。そして、全落ちすると悪循環で、自信を失うしプレッシャーは掛かるということで、国内系金融機関の専門職コースとか総合商社からも落とされてしまうという最悪のシナリオになってしまう。

最終的に、そこに就職するかどうかは別として、心理的な余裕を持てるようにするためにある程度は内定を取っておくべきである。

②法学部特有の事情 ~司法試験と官僚への途~

文系の中で、東大法学部生については法学部特有の事情に引っ張られるケースがある。
それは、何といっても司法試験と官僚という途を意識せざるを得ず、かつ、それらはかつて東大法学部の中でも最高の勝ちパターンとされていたからだ。

しかし、司法制度改革に伴う弁護士数の急増によって、弁護士の待遇は急速に悪化しており、東大法学部の中での人気も低下傾向にある。
また、官僚についても同様に人気は低下してきている。

とは言え、学生は特に周りの友人や同級生の行動に引っ張られがちであり、本当は強く志望していなくても、とりあえず司法試験の予備試験や法科大学院に向けての準備をしてしまう法学部生もいるだろう。

そうなると、英語、企業分析、インターンといった十分な対策を採る余裕がなくなり、途中で就活に転換しても、外銀、外コン、総合商社といった人気企業から悉く落とされてしまうという事態に陥ってしまう。

法学部の場合、司法試験を目指していたという言い訳が成り立つので、就職浪人という手も無くはないが、なるべくなら避けたいところである。

<東大法学部の就職と課題>
https://career21.jp/2019-03-06-065024

③体育会で失敗するパターン ~弱まる体育会の就職力~

20世紀あたりだと、東大で体育会であれば、悪くとも総合商社位は行けるだろうという認識であった。当時はいい時代で、東大で体育会のコネがあれば、英語、企業研究、インターンなどなくても商社位には行けたのである。

また、東大ボート部あたりだと、英語や金融知識は無くとも体育会の引きでゴールドマン・サックス内定というケースもあった。

しかし、21世紀に入り、リーマンショック後の世界においては、企業も学生に即戦力的なスキルを強く求めるようになってきた。

また、同じ企業においても、グローバルなポジションと、それ以外の国内営業的なポジションとを区別するようになり、非グローバル採用であれば入社後に思ったような部署に配属されないというデメリットも生じるようになった。

体育会の場合、留学とか資格試験とかをやっている余裕は無いことも多く、体育会以外に武器が無い学生だと、人気企業からは落とされるということもある。

これは、東大の体育会に限った話ではなく、早稲田、慶應、MARCHの体育会も同様で、以前のような就職力は期待できなくなってきているようだ。

早稲田や慶應の体育会の学生が外資系や商社から内定をもらうケースもあるが、そういう場合は、帰国子女でグローバル経験は問題無かったということも多く、そうでない体育会の学生は同じように考えない方がいいかも知れない。

もっとも、体育会をやりたい学生は価値観として、部活動>就活、なので就活に失敗したからといって後悔しないのかも知れないが、体育会の神通力は効きが悪くなっているだろうから、その点は留意した方がいいだろう。

4. 就活で失敗・後悔している場合の対応策

①やり直しのための挽回策を練って実行する

当然と言えば当然なのだが、就活で失敗したと思えば、挽回策を練って実行する他ない。
東大生の場合、学歴はあるし、能力も高いはずだから、挽回は可能なはずである。

医学部に行っておけば良かったと後悔しているのであれば、悩んでいるよりも、医学部再受験のための予備校の門を叩いた方がいいだろう。医学部は社会人になってから再受験する人は珍しく無いので、適切な対策を提供してくれる予備校や情報は増えているだろう。

就職先が希望していたところに行けなかった場合には、結局、スペック上げをすることになる。英語、資格、会社名、会社でのポジション等を上げて行くことだ。
手っ取り早い方法としては、米国有名大学のMBAに行く途があるが、費用が掛かるし入学するのも結構大変である。そういった場合には、香港MBAとかシンガポールMBAという手もある。

就活で全落ちする場合においては、情報戦で負けた可能性も高い。従って、第二新卒とか中途採用で媒介する場合には、転職エージェントに片っ端から登録して、貪欲に情報を取りに行くことが重要であろう。

もっとも、医学部の入り直しとは異なり、法科大学院への入り直しはあまりお勧めできない。というのは、法科大学院に入学するのは医学部に入学するよりも遥かに簡単であろうが、その代わり、司法試験が面倒である。合格率は若干上昇したものの、まだ30%を切る水準だ。
また、合格したとしても医師と比べて高収入は期待できない。もちろん、大手渉外系法律事務所に入れば、最初から1200万円スタートであるが、入所時点で30歳を超えていると採用してもらうことは難しい。従って、社会人になってから弁護士を目指す場合は要注意である。

<社会人になってから法科大学に入学した失敗事例>
https://career21.jp/2018-12-12-092438

②成功している人のイメージを掴む

モチベーションアップのために、成功している同年代のイメージを掴むというのも有効な場合がある。20代だと、外銀・外コンだとまだ成功者は出ていないだろうが、ベンチャー起業の場合だと、すでにEXIT組がいるはずである。

インキュベイトファンドとかサムライインキュベイト等の独立系VCが主催するセミナー等に参加してみると、若くして頑張っている人達を間近で見ることができるので、良い刺激となる可能性がある。

http://incubatefund.com/news/

③視野を拡げるために社会人MBAとかに通ってみる

東大生は基本勉強が好きであり、新しい目標を見つけると、それに向かって邁進できるので、気分転換も兼ねて、社会人向けのMBAに通うという手もある。

正規のMBAコースでなくても、単科コース、お試しコース的なものがあるので、参加してみるといいのではないだろうか?

なお、慶應と一橋は全日制しか無いので会社を辞めなければならないが、早稲田とかグロービスの場合には夜間でも通いやすいしくみであるので、便利である。

<早稲田MBA>
https://www.waseda.jp/fcom/wbs/

<グロービス>
https://mba.globis.ac.jp/

最後に

就活で失敗したり、後悔していたとしても、媒介策はいろいろとある。
外銀とか外コンの場合には、東大生の場合でもいろいろとスペックアップのための施策が必要になるのでハードルは高い。こういったところを第二新卒とか中途採用でリベンジすることも可能であるが、そのために十分な情報と対応策が必要となる。

外銀や外コンに就職している知人に直接話を聞ければベストなのであるが、それぞれに専門の転職エージェントが複数存在するので、そういったところを当たってみるのがいいだろう。

<コンサルに強い転職エージェント>
https://www.movin.co.jp/

https://www.axiom.co.jp/

https://www.antelope.co.jp/

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