20代で年収500万円のサラリーマンが将来の年収アップのために考えたい給料の使い道

序. 若いうちは貯金とか投資とか考えずに、とにかく自己投資しろという意見はあるが…

20代のサラリーマンというのは、年功序列型給与体系の日本においては、外銀・外コンなどの例外を除くと、概してそれほど多額の給料はもらえない。

このため、20代のうちは、貯金とか投資といったところで原資が少ないので、そんなことを考えるよりも、全て自己投資に突っ込んだ方が良いという意見がある。

確かに、20代であれば将来は長いし、少額で運用をしたところで成果はしれているので、少しでも将来の年収アップにつなげた方が良いというのは理解できる。

しかし、「自分に投資をしろ」と言っても、具体的にどういった項目にどのように使えばいいのかについて教えてくれる人は周りにはいない。

自己投資という意味においても、20代のうちは使える金額には限りがあるので、効率的で将来の年収アップにつながる投資をしたいものである。

そこで、ここでは、将来の年収アップに繋げられるような事項について紹介したい。

1. そもそも年収500万円の生活とは?どれくらい自由になるお金ができるのか?

①年収500万円の手取り金額は?

20代ということなので独身を想定すると、年収500万円の手取り金額は約395万円である。まるめて、400万円と考えても良いだろう。

所得税と住民税を合わせても年間35万円程度なのであるが、社会保険(特に厚生年金)が重くて年間で70万円も取られてしまう。

従って、年収500万円でも約8割しか手元に残らないということである。

日本のサラリーマンの場合は、ボーナスが年2回というのが多いので、残業代と諸手当を合わせた月給が30万円強で、年2回のボーナスが1回あたり60万円強というイメージだろうか(額面)。

手取りだと、月25万円程度で、1回あたりのボーナスが50万円程度となろう。

②貯蓄、投資等に回せる金額の目安

大雑把に考えると、年収(額面)の2割程度は貯蓄に回すことが、FP(ファイナンシャル・プランニング)的な観点から望ましいとされている。

そうであれば、年収500万円だと貯蓄・投資に回せるお金は年間で100万円程度になる。
先程の、ボーナス年2回のパターンだと、月々だと2~3万円、1回あたりのボーナスで30万円が貯蓄や投資に回せる金額ということになる。

もっとも、使いたいことが多い20代で、額面の2割の貯金というのは現実的には難しいだろうから、月々は収支トントンで、1回あたりのボーナスの半分(25万円)あたりでも構わないかもしれない。

③独身寮がある会社と無い会社では結構異なる

ところが、20代で年収500万円といっても、独身寮完備或いは準社宅制度がある会社と無い会社とでは全く異なる。

東京の場合だと、一人暮らしでも家賃は月7~8万円位が平均だし、光熱費も月に1.5万円くらいはかかる。ところが独身寮があれば、光熱費とか込みで月に2~3万円もかからないところが多い。

そうなると、月当たり5万円以上は独身寮が無い会社と比べて自由に使えるお金が多いということになる。

その場合には、その分を趣味とか贅沢に回してもいいのではないだろうか?

④貯蓄は必要か?

若いうちに無理して貯金をしてもたかだか知れているというのは、その通りかも知れない。しかし、お金というのは年収が増えても、使うのは簡単なので、ある程度貯蓄をする習慣を付けておいた方が良い。

金融リテラシー云々ということもあるが、取りあえず毎月1万円、1回のボーナス時には20万円位は貯金に回せるようにしたい。

証券会社で積立累投とかファンド累投といったものをやれれば良いが、それはMUSTではない。ただ、個人向け国債位は買っておきたい。これは一応有価証券のカテゴリーになるので、銀行預金や郵便貯金とは別の商品ということになる。

将来高年収を目指すのであれば、せめて個人向け国債位はもっておきたい。

2. 将来年収を上げる方法

将来年収を上げたいと漠然と考えている20代の若者は多いだろうが、それにはいくつかの手段がある。その手段によって、難易度やそれに要する費用が異なるので、自分はどの途を選択するのか考えておきたい。もちろん、途中で路線変更することはOKなので、若いうちは特にフレキシブルに考えれば良いだろう。

①サラリーマンとして年収アップを図る方法

ある意味現実的で、堅い方法かも知れない。
サラリーマンとして、年収アップを図る手段としては転職が最も手っ取り早い方法であろう。それには、以下の2つのパターンがある。

(1)同業他社に転職する(例えば外資系に行く)

同業種への転職で年収アップというと、外資系に行くのが典型的なパターンである。
その場合には、英語力が必須となる場合が多いので、英語が不十分な者は語学学校に投資をする必要があるだろう。

また、金融機関の場合は、フロント部門の方が年収が高いので、証券アナリスト(CMA)とかUSCPAのような資格試験取得に向けた自己投資をする場合もある。

(2)他業種に転職する

一般的に、他業種への転職は上記(1)の同業他社への転職と比べると、ハードルが高い。
このため、それに要する時間や費用は嵩む場合もある。

但し、25歳までであれば、第二新卒という途もあるので、その機を上手く利用して給与水準が低い業界から高い業界に転職できれば、一気に年収アップが可能となる。

②独立・起業をする

終身雇用の廃止とか年金2000万円不足問題等によって、サラリーマンの将来不安が叫ばれ、反対に最近急に注目度があがっているのがこちらである。

もちろん、サラリーマンには不安な点もあるが、保証されている部分も結構多いし、終身雇用がすぐに廃止される訳でも無いし、年金や退職金は金額は減るかもしれないがもらえるものはもらえるはずである。

従って、独立・起業コースというのはリスクが高いが、アップサイドも青天井を狙えるので、人によっては魅力的な選択肢となる。

独立・起業も以下の2つのパターンに分類できる。

(1)フリーランスとして独立する

以下の(2)の起業をするケースと被る場合もある。フリーランスとして自らの法人を起ち上げる場合には特に共通点は多い。

しかし、線を引くとすれば、スタッフを雇うか、オフィスを持つか、在庫・仕入れを持つか、借入をするかといったところが分岐点である。

社員、オフィス、在庫設備、借入無しという、固定費が掛からないのがフリーランスの特色である。

とにかく経費が掛からないので、稼いだ売り上げはほとんど全て収入となるのがフリーランスの強みである。(もっとも、外注委託費は除く)。

従って、フリーランスを目指すのであれば、起ち上げのための費用はほとんどかからないというのがメリットである。

(2)起業をする

こちらは、人を雇って、オフィスも持って、ある程度の設備・在庫も持つかも知れないケースである。

目標としては、IPOとまでは行かなくとも、数億位のM&AによるEXITを狙うことであろうか。

もちろん、最初から社員を雇ったり、オフィスを借りる必要は無いかも知れないし、必要な資金はVCから引っ張ることも可能であるが、ある程度のまとまった自己資金も必要となるだろう。

年収500万円位では、なかなか起業をするに十分な自己資金を貯めるのは難しいのではないだろうか?

3. 一般的な年収アップに必要なこと

①情報収集能力の向上

転職をするにも、フリーランスになるにも、情報収集分析能力が無いと、成功は難しい。
情報収集能力というと仰々しいかも知れないが、本を読んだり、セミナーに出席したり、スクールに通ったりするのがこれに該当する。

年収500万円の場合だと、月に使える金額は数万円、1回のボーナスで数十万円というのがマックスなので、無駄打ちすることなく効率的に賢く使いたい。

もっとも、お金がかかることが良い情報収集とは限らない。

例えば、転職エージェントにはなるべく多く登録すべきと考えているが、転職エージェントへの登録にはお金がかからない。ビズリーチとかOpenworkの優良会員になったとしても月々数千円程度なので、転職情報の収集力強化というのは有意義である。

また、おすすめなのが独立系VCのイベントである。
インキュベイトファンドとかサムライインキュベートのイベントは無料とか少額なものが多いので、積極的に参加をしたい。

②人的ネットワークの強化

上記①と重なる点も多いが、人を介しての情報やコネクション作りは重要である。
これにはお金が掛かる方法と掛からない方法、いろいろある。

例えば、大学の同窓会関係のイベント等に出席するのはそれ程お金がかからないが、学校によってはかなり有効な手段となる場合がある。

お金がかかるが一気にネットワークが拡がる方法としては、国内系の夜間のビジネススクールに通うという手がある。これだと、OB/OGを含め数千人単位と繋がることができる。
もっとも、費用は2年間で300万円くらいかかるので、コスパは考えた方がいいだろう。
東京だと、早稲田とかグロービスが良いのではないだろうか?(慶應ビジネススクールは全日制なので働きながら通えない)。

また、批判も多いが、オンラインサロンという手もある。
ホリエモン大学は月1万円とそこそこ高額だが、他のものだと数千円位なので大した金額ではないし、役に立たないと思えば退会すればいいだけの話である。

ネット系ビジネスに興味がある人であれば、Umeki Salonは月々4000円の会費なので、悪くない投資である。

③ビジネス基礎体力の向上

業種・職種はあまり関係なく、ビジネスの基礎体力の向上という観点から、以下への投資は有効なことが多い。

(1)プレゼンテーション能力の向上

転職、起業に限らず、あらゆるビジネスシーンで有用なのがプレゼンテーション能力である。外資系金融の世界においても、大した実力は無いけど、プレゼンテーションの巧みさだけで生き残っている人達もいる。

20代のうちに是非とも磨いておきたいスキルである。

問題は、スキルアップのための方策であるが、グロービス・マネジメント・スクールで、プレゼンテーション講座がある。全6回(1回3時間)で12~13万円なのでそれなりの金額である。

書籍は沢山あるが、実際に人に見てもらったり、練習しないとプレゼン能力は向上しないので、グロービスに行くか、他に似たような講座を見つければそこに行くというのもありだろう。

(2)英語力の向上

外資系を目指す選択肢が無い人には関係ないので、選択必修と言えるかも知れない。
もっとも、英語力の強化には結構お金が掛かる。ベルリッツに2年間がっつり通うと150万円くらいかかる。

したがって、大企業の場合には英語研修の制度があったりするので、そういったものを上手く活用したい。

(3)汎用性の高いスキルの習得

これも目指すべき方向によって、投資効率は変わってくるが、プログラミング、ファイナンス(アカウンティング)は磨いておきたい。

プログラミングはオンライン中心に学べるので利便性は高い。もちろん費用もそれなりで、10数万円~となる。

最後に

将来年収アップを目指すには、いくつかの方策がある。
20代の年収500万円で使えるお金は、それほど潤沢とは言えない。
有用な学習にお金がかかるとは限らないので、自分の方向性に適したことにうまく資金を回して投資効率を高めておきたいものである。