就活生も考えたい?年収1億円超のサラリーマンの特徴(職業、学歴等)

1. そもそも、年収1億円超の人はどれくらい日本にいるのか?

サラリーマンで年収1億円を考える前に、その前提として、日本にどれくらい年収1億円の人がいるのかについて確認しておきたい。

これについては、国税庁が統計年報を公表してくれているので、正式な人数を把握することができる。

これによると、2017年に年収1億円以上を稼いだ人の数は、2万3250人となっている。
日本国内の就労者人口が約6552万人なので、ざっと3000人に1人位の割合だ。

もっとも、年収1億円以上の人数はリーマンショック以降、増加傾向にある。
2009年は11,107人だったが、2014年には17,348人、2017人には23,250人と増加してきている。

なお、このあたりの統計については、こちらのサイトがよくまとまっている。
https://www.nenshuu.net/over1000/contents/over_1oku.php

2. それでは、年収1億円超のサラリーマンはどれくらいいるのか?

①ここでは、サラリーマンには自らが経営する会社からの給与所得者(実質的な企業オーナー)は考えないものとする。

まず、前提であるが、ここでいうサラリーマンとは実質的な意味でのサラリーマンであり、実質的な企業オーナーは考えないものとする。
従って、サラリーマンから出世して取締役に出世した人や、外資系企業の幹部になった人、或いは自ら創業してはいないがストック・オプションをもらった人などが対象となる。

そうなると、先ほどの国税庁の統計年報では「給与所得者」が7,415人(年収1億円超の約32%)も存在するが、これには自らが経営する会社から「給与」という形でもらっている、実質オーナー経営者が含まれている。

従って、純粋なサラリーマンはこれほど多くない。

②それでは、純粋なサラリーマンで年収1億円以上の人達はどのような業種・職種に就いている人達か?

これについては、推測する他ないが、非オーナーのサラリーマンが年収1億円超を実現できるのは以下のパターンである。

(1)上場企業の取締役になる

上場企業については、年収1億円以上の役員は情報開示することが求められている。
このため、上場企業の役員については、年収1億円以上をもらっている人達の人数を把握することは可能である。

2019/3期については、年収1億円超の役員の人数は482人ということである。近年では、大体500人位で推移しているだろうか。

<年収1億円超の上場企業役員の人数>
https://www.itmedia.co.jp/business/articles/1906/28/news108.html

但し、この中には上場企業のオーナー経営者である役員も含まれているため、サラリーマン経営者ということになると、これよりも少なくなる。

(2)外資系企業の幹部になる

外資系企業というと、最も1億円に近いのは外銀と呼ばれる外資系証券会社であろう。リーマンショック以降は、特にフロント職のボーナス水準が激減したが、それでもMDになると年収1億円以上もらっている人はそれ程珍しくないだろう。

日本における外銀全体の従業員数はせいぜい5000人程度であり、MDの割合は1割強である。もっとも、MDといってもバックオフィス(業務、IT、人事、経理、法務コンプライアンス)では年収1億円にならない。他方、今では数が少なくなったはずだが、SVPとかDirectorで年収1億円も無くはないので、多く見積もって業界全体で500人位であろうか?

また、同じ外資系金融というカテゴリーでは、外資系運用会社の中にも年収1億円は存在する。ヘッジファンドのPM(ポートフォリオ・マネージャー)とか運用会社の拠点長の場合は、年収1億円超はいるだろう。ヘッジファンドのPMで年収1億円超の人がどれくらいいるかは推測するしかないが、外資系運用会社全体で100人位だろうか?

金融機関以外の外資系企業でも、幹部となると年収1億円以上は有り得る話である。もっとも、単なるMDというよりは拠点長に近いポジションまで出世しなければならないだろう。そうすると、こちらも外資系の事業会社全体で100人位であろうか。

(3)IPOを実現したベンチャー企業でストック・オプションをもらった場合

上場企業役員、外資系企業以外ではこのパターンがある。
ベンチャー企業の創業者ではなく、IPO前の比較的早いタイミングで入社をしてストック・オプションをもらったパターンだ。

創業メンバー以外の幹部社員の場合、ストック・オプションの付与数は、時価総額の0.3~0.6%程度と言われている。もっとも、メルカリのような大型案件の場合にはVC(ベンチャー・キャピタル)の保有割合が高いので、これよりもストック・オプションの付与数が低い場合も多い。

従って、何とかIPOに辿り着いても、ストック・オプションによって年収1億円を実現できるケースというのはそれ程多くないだろう。これもせいぜい年間100人もいない位ではないだろうか。

以上より、純粋なサラリーマンで年収1億円超を実現できる人数としてはせいぜい1,000人程度では無かろうか?年収1億円超の全体が23,000人なので、ざっとその5%弱、オーナー経営者も含めた給与所得者の人数が7,415人なので、給与所得者のうちの15%位と考えると、何となくイメージに合うのではなかろうか?

3. 年収1億円超のサラリーマンの学歴について

年収1億円超のサラリーマンの学歴に関する公式な統計は無い。
もっとも、上場企業の役員については、上場企業の中でも規模の大きい高収益企業が大半であろうから、ある程度の高学歴の人達が多いと思われる。

外資系企業についても同様であり、特に、外資系金融機関については東大が最も多く、次いで慶應というところだろうか。それ以外だと、京都大学、一橋大学、早稲田大学あたりになるだろうか。

必ずしも高学歴である必要が無いのは、IPO前のベンチャー企業からストック・オプションをもらうパターンであろう。

以上からすると、サラリーマンで年収1億円を達成するためには、ある程度の高学歴であることが望ましいが、そうでなくともストック・オプション狙いであれば可能であるし、今後はこのカテゴリーは増えるのではないだろうか。

4. 就活に際して考えておくこと

年収1億円超を目指して就活する学生は、外銀狙い位であろう。
年収はある程度多いに越したことはないが、1億クラスまで考える就活生は少ないであろう。

サラリーマンで年収1億円超を実現している人は極々わずかではあるが、これでも昔と比べると随分と増えている。昔は上場企業の社長まで出世をしても年収1億円なんてなかなか実現できなかった。

また、外資系金融というのもマイナーな存在であったし、東証マザーズが出来たのが1999年であるため、ストック・オプションで高収入を得るというのもまだまだ最近の話である。

こういうことを考えると、世の中が多様化するにつれ、稼げる手段も多様化していくのであろう。

今後は、IT/AI、ネットビジネスというのは少子高齢化の日本社会においてもまだまだ成長が見込まれる。また、5G時代の到来を迎え、YouTubeとかブログ・SNSを利用した個人ネットビジネスで年収1億超を稼ぐ人たちはまだまだ増えるであろう。

最初はサラリーマンであっても、一生サラリーマンを続ける必要は無い。
途中で、ストック・オプション狙いの転職をしたり、自ら起業をしたり、個人でネットビジネスを展開したり、稼げる選択肢は多様である。

従って、就活に際しては、広い視点で夢と希望を持って挑戦する姿勢がいいのではないだろうか。