独身、20代?外資系金融、年収1000万円の東京暮らし

1. 外資系金融で年収1000万円とは?

年収1000万円というと、一般的にはそれなりの経験・実績によって初めて実現出来、早くても30歳位というイメージであろう。

しかし、外資系金融は特殊な世界であるので、外銀のフロント職(トレーディング、セールス、IBD等)の場合は初年度から年収1000万円スタートである。

また、外銀のバックオフィス(経理、人事、法務コンプライアンス、オペレーション、IT等)であっても、3年後にアソシエイトに昇格すると年収1000万円には余裕で到達する。

外資系の運用会社(バイサイド)の場合には基本的に新卒採用は行わないので、中途採用ということになるが、20代後半でも年収1000万円は越えることになる。

このように、外資系金融機関の場合、年収1000万円というのは出発点に近く、達成時点は20代・独身というパターンが多い。

2. 年収1000万円の内訳、手取りについて

外資系金融の場合、外銀であってもバイサイドであっても、ベースと言われる基本給と年1回のボーナスの2本立てになっている。従って、年収1000万円であれば、基本給が年800~900万円位で、ボーナスが100~200万円という構成である。

年収1000万円だと、所得税・住民税・社会保険を控除した、いわゆる手取り額は720万円程である。月々の手取りが50数万円、年1回のボーナスの手取りが百数十万円というイメージである。(なお、ボーナスの支給時期は企業によって異なるが、1~3月の間)

年収1000万円で独身だと、税金は年160万円位だが、社会保険が年間120万円位なので、これが手取りに響いてくる感じである。

3. 男女共通して、家賃負担が重いのが特色

外銀の年収1000万円到達時は20代前半であり、男女ともにほとんどの場合独身である。
男性と女性とではお金の使い道は異なるのだが、共通しているのが家賃負担が高いということである。

外資系金融のオフィスは港区か千代田区にある。そして、特に外銀の若手は仕事がハードで拘束時間も長いので、オフィスの近く、港区とか千代田区とかに住むことが多い。
これは仕事で遅くなってもタクシーで片道10分くらいで帰れるからだ。(外資系金融の場合、仕事で遅くなるとタクシー代は会社から支給される。)

そして、外資系金融という自負も見栄もあるので、近いだけでなく、見た目もゴージャスなタワマン系を好むことが多い。

そうなると、広めのワンルームとか1LDKで家賃は20万円を超える。外資系の場合、準社宅制度といって会社の名義でマンションを借りてもらい、家賃相当額を給与天引きという制度があるのでタックスメリットはあるものの、年収の2割を優に超える金額が家賃で消えてしまうことが多い。

家賃以外に、水道光熱通信費、保険料、医療費雑費衛生費で10万円を超えるから、自由に使えるお金は月々30万円位しかない。

4. 家賃以外に何に使うか?

これは男性と女性とで使い道が違う場合があるので、以下、場合分けしてみる。

①男性の場合

昔の世代と比べると、今の若者はクルマをステータス・シンボルとして捉えなくなっている。また、クルマを乗る時間は少ないし、都心の場合は駐車場代が高いので、年収1000万円程度であればクルマはもたないことが多い。

となると、何に使うかというと、飲食代に贅沢をしがちだ。
外資系金融の場合は、贅沢が好きなので若くてもミシュラン店とか食べログ3.5点以上の高給店に行きたがるので、そうなると、1回で2人で4~5万円位は簡単に飛んでしまう。

また、外資系金融の場合、日頃からスターバックスとかプライベートでのタクシー利用とか、結構だらだらと贅沢することに慣れているので、ほとんど貯金とかはできない場合が多い。

このため、まとまった金額のものはボーナスを宛にすることとなる。

②女性の場合

服飾、美容に贅沢をすることが多い。日頃の業務でストレスが貯まるので、これを発散するための贅沢消費といった側面も多分にある。外銀の女子社員は仕事がハードな上に、女性同士の足の引っ張り合いもあるので、この点は気の毒である。

マックスマーラとかプラダの服とかを買うと、一着で10万円以上が吹っ飛んでしまう。
男性のような飲食、ワインとかで散財しない代わりに、服飾・美容で贅沢をするので、結局大して普段の月々では貯められない。

5. 男女ともに外資系金融の社員は投資を基本やらない

外資系金融の場合、男女関係なく、ほとんど投資はやらない。
年収1000万円位の若い時は投資をやるほどの貯金ができないというのもあるが、金融機関の場合(特に証券会社)は厳しい従業員有価証券投資規制という社内ルールがあるので、高年収のシニアポジションの人達も投資をしない場合が多い。

また、規制があるだけでなく、投資のプロであるだけに、そんな簡単に投資で儲けることはできないということを理解しているということもある。

従って、月々ではあまり貯金はできないだろうが、ボーナスで使わなかった分はそのまま貯蓄(銀行預金)において置くということになる。
預金以外だと、個人向け国債、社債、せいぜい外貨建ての債券といった程度であり、面白みのある有価証券投資は基本行わない。

もっとも、昇格して年収が増えると、収益不動産に投資をする人は結構いる(不動産投資は社内ルールの対象外ということもある。)。

6. 結構堅実なのはアシスタント職

外資系金融機関の場合、派遣社員を除くと、アシスタント職も正社員であれば最低でも基本給は700~800万円位はある。ボーナス等を含めると年収は1000万円程度にはなる。

アシスタント職の場合には、上記の若手の社員と違って、将来昇給して年収が大幅に増えるというアップサイドの期待が無い。また、年齢的にも30代だったり40代だったり、結婚して子供がいる場合もあるので、派手な使い方はしない。
また、持ち物や服装等もそれほど華美ではなく、その意味では日本の金融機関の同年代の人達とあまり変わらないだろう。

7. 結局、いかにも外資金融らしい贅沢な生活をするのは年収2000万円を超えてから?

外銀の場合、年収1000万円といっても、家賃を始め日頃の何気ない生活費がとにかく高い。このため、フェラーリとか別荘という贅沢ができるのは一人前と言えるVPになって、年収3000~5000万円クラスになってからだろう。

新卒で外銀に入って、VPになるまで生き残るのは大変である。そして、給料が本格的に上がらない間も、港区に住んだり、タクシーで移動したり、高い飲食店を定食屋的に使ったり、とにかくお付き合いにもお金がかかるので、実は結構大変な世界なのである。