明治大学国際日本学部の就職と課題について

1. 偏差値的には、既に明治大学の看板学部の1つ?

GMARCH、関関同立等の有力私立大学においては国際系の学部が最難関である場合が多いが、明治大学の場合には、政治経済学部が偏差値トップのようである(パスナビ調べ)。

法学部と商学部が62.5、経営学部が60.0~62.5、国際日本学部が62.5~65.0、これに対して政治経済学部は62.5~67.5である。(意外に法学部の偏差値が高くないように思われるが、法科大学院等が不人気だからであろうか。)
https://passnavi.evidus.com/search_univ/3120/campus.html

この中で、国際日本学部は明治大学の国際系学部であり、既に伝統の、法、商、経営を偏差値的に上回っている。従って、その就職力が気になるところである。

2. 明治大学国際日本学部の概要

明治大学経営学部は、2008年設置の比較的新しい学部であり、定員は400名である。
学科は国際日本学科の単科構成である。

男女比率は、約6:4で、女子学生の割合が高くなっている。国際系学部は女子学生の比率が高いというのは他校と同様の傾向である。

キャンパスは、1年生から4年生まで中野キャンパスである。この点は、伝統の法、商、経営、政治経済学部と大きく異なる点である。中野キャンパス自体は都心にも近く、悪くないところであるが、比較をすると神田の駿河台キャンパスの方が魅力的であるような気もする。まあ、このあたりの好みは人それぞれかも知れない。

3. 明治大学国際日本学部の進路について

①明治大学国際日本学部の進路の概要

明治大学国際日本学部の卒業者数(2018年度)は、406名。そのうち、327人が就職をする。
公務員となる者はわずか10名で、3.1%と、法学部(約2割)、政治経済学部(約1割)と比べるとかなり少ない。これは、他学部の国際系学部もどうようであり、公務員を志向する者は国際系学部を選択しないだろうということは何となく想像がつく。

従って、大半が民間企業に就職することとなる。
業種別で見ると、67人(20.5%)が情報通信業に就職する。そして、47人が製造信業(14.4%)、44人(13.5%)が卸売・小売業に就職する。

金融・保険業への就職者は、21名(6.4%)と、かなり少ない。
早慶、MARCH、関関同立といった有力私立大学は金融機関への就職者の割合が全般的に高いので、この点は個性的と言えるだろう。

②明治大学国際日本学部の就職先企業について

気になるのは、具体的にどういった企業に就職したかである。
明治大学の場合は、各学部別に上位30社(或いは官公庁)まで開示をしてくれている。

https://www.meiji.ac.jp/shushoku/6t5h7p00000c2zmv-att/6t5h7p00000c2zv1.pdf

これを抽出すると、以下のようになる。

国際日本学部 主な就職先30社
企業・団体名 人数 内女子
JTBグループ 8 5
㈱エイチ・アイ・エス 4 4
ANAエアポートサービス 3 3
ANAホールディングス 3 3
東京特別区 3 3
日産自動車 3 2
ニトリホールディングス 3 2
日本航空 3 3
ネオキャリア 3 2
マルハニチロ 3 1
楽天 3 2
味の素AGF 2 1
アダストリア 2 2
イーオンホールディングス 2 2
伊藤忠テクノソリューションズ 2 2
NTTドコモ 2 2
コーセー 2 0
コカ・コーラボトラーズジャパン 2 2
大和証券グループ本社 2 2
中日新聞社 2 2
TIS 2 2
デロイトトーマツコンサルティング 2 1
東部トップツアーズ 2 2
日本無線 2 1
日立製作所 2 1
ファーストリテイリング 2 1
富士通 2 2
三井住友信託銀行 2 0
リソルホールディングス 2 1
良品計画 2 2

(出所:明治大学公式HPより)

3. 明治大学国際日本学部の就職における特徴

明治大学国際日本学部の就職の特徴は、まず、多様性に極めて富んでいるという点である。女子学生の比率が高いこともあり、女子学生から人気が高い旅行代理店やJAL、ANA等の航空会社系が上位に来ているが、日産自動車、NTTドコモ、日立製作所、富士通という堅い大手メーカーにも就職している。

また、ニトリ、ファーストリテイリング、良品計画といった個性的な小売企業もランクインしている。

そして、楽天、伊藤忠テクノソリューションズ、TISといったIT系企業にも就職しているし、コカ・コーラ、デロイトトーマツコンサルティングといった人気企業も見られる。

金融機関は国際日本学部においてはマイノリティであるが、上位30社の中には大和証券と三井住友信託銀行がランクインしており、いずれも業界上位企業である。

このように、MARCHで、企業からの需要の高いグローバル系ということも相俟って、就職力は強いということがうかがえる。

4. 明治大学国際日本学部の就職における課題

全般的に、就職力は強いと思われるが、課題もあると思われる。
それは、国際系学部は有力私立大学には全て設置されており、国際系学部の中でも就職における個性・特色が求められるからである。

就職実績を見ると、就職先は極めて多様化しているが、イメージ程には外資系企業は多くない。外資系企業は総じて人気が高いが、もう少し外資系企業にフォーカスしてみてもいいかも知れない。

また、これはGMARCH、関関同立全ての共通課題であるが、国際というと、もう少し総合商社への就職者数を増やしたいところである。英語力とかグローバル・リーダーシップを具備していると、総合商社においてもスタートラインには立てるはずだ。あとは、それ以外の付加価値を身に着けることであるが、明治大学は就職において手厚いサポート体制で知られているので、この点もう一押ししてあげれば期待はできるのではないだろうか。

最後に:ビジネス力をどう磨くか?

人気企業の就活で求められるスキルの1つとして、グローバル・リーダーシップがある。この点については、明治大学国際日本学部は何ら問題無いであろう。

もっとも、人気企業においては、そういったグローバル経験や語学力のある学生が押し寄せるので、それだけでは不十分である。

その点、一般的に国際系学部の弱みがあるとすれば、ビジネスセンス、企業分析力あたりではないだろうか?このあたりは、経営・商学部系の学生が得意とするところである。

こういったスキルについては、会計・ファイナンスの学習や、自ら少額で株式投資をしてみるといいだろう。また、起業というほど大げさなものでなくとも、ブログ・SNSでの集客実績を作ってみるのも良いだろう。

このあたりについては、学校だけではなく、OB・OG会あたりがサポートしてあげたいところである。