親や友人はダメ?就活は情報戦なので誰にどのように相談するかが重要

1. 就活では、親のアドバイスは当てにならない?

①就活は情報戦であり、大学入試のようなフェアな戦いではない

就活は情報戦なので、適切に情報を取捨選択しなければ、一流大学の学生でも、人気企業にはそういった学生が殺到するので内定を勝ち取れるとは限らない。

ところが、就活は大学受験と比べると、フェアな戦いではない。
大学受験では、超進学校でも無名校でもそれによって有利に扱われたり不利に扱われたりすることはない(一般入試の場合)。

しかし、就活においては、まず大学名によってかなりの部分が決まってしまう。

さらに、ES、GD、面接、ジョブとかでは何が正解かというのが明確になっていない。この点、過去問と模範解答が用意されている大学入試とは大きく異なる。

このため、就活においてはどういった準備が必要となり、それに対してどのように対応すべきかについて適切な情報を収集・分析することが求められる。

②親の時代とは就活の仕組みが異なる

就活については、就活生のご両親も大変気にする場合が少なくないと思われ、中には、自分の過去の経験に基づき、あれこれと口出ししてくることもあるだろう。

就活生の親というと、年齢は40代後半から50代が多いのであろうが、当時とは就職人気企業も異なるし、人気企業の採用基準も今とは同じではない。

就活生のご両親が就活をしていた時代は、リクルーター制の時代で、いわば指定校制度である。ESとかGD、更にはインターンのジョブといったものは存在しなかった。

また、総合商社も留学どころかTOEICスコアすら不要で、英語は会社に入ってから鍛えてもらえた。また、成績(GPA)とか資格試験といった学業アピールも特に不要。たまに見られたのは、国会公務員上級職(今の国家公務員試験総合職)か司法試験の短答式合格があれば就職に有利という程度である。

もちろん、インターネットでの起業とか個人メディアでの実績など当時は持ちようが無かったので、起業・新規事業創造力が如何に差別化できるかなど理解できないだろう。

従って、英語、留学、起業、資格なんて不要だというご両親もいるかも知れない。そのような状況にあるので、親のアドバイスというのは当てにならないことが多い。

2. 友人や就活サイトも当てにならない?

親のアドバイスと同様に、当てにならないものは有人・同期の学生のアドバイスである。友人は就活に際して最もコミュニケーションを取る相手だろうし、いろいろと情報交換をお互いに行ったり、モチベーションをお互いに高めるという意味では重要な存在かも知れない。

しかし、あてにならないのはアドバイスである。例えば、ESの書き方、GDの対応法、面接の対応法、求められるスペック等について、その友人自体が難関企業の内定を取りまくっているような例外を除くと、有難いアドバイスは期待できない。

例えば、三菱商事あたりを想定すると、慶應大学経済学部あたりで内定をもらえるのは十人に1人程度である。したがって、内定をもらえない9人の間でああだこうだ言っても、お互いあまり参考にならないのではないだろうか?

就活サイトも同様である。
もちろん、就活サイトにもいろいろと参考にできる有用な情報はあるだろう。
しかし、難関企業になればなるほど、厳しい競争を勝ち取るために必要な情報を抽出することは難しい。

そもそも、厳しいことを言うと、外銀・外コン・総合商社から内定を片っ端から獲得したような元就活生は、現業が忙しく、就活サイトのライターのような儲からない仕事をやる暇はない。

また、就活というのは、ある意味トータルなスペック勝負である。従って、ESの書き方とか、面接の対応法といった断片的な事例を取り出しても、それは他のスペックとの兼ね合いで決まってくるので、それが模範解答とは限らない。

特段優れた内容とは言えないESであっても、スペック(学歴、英語/留学、資格、体育会他)によって通過したりしなかったりする。面接でも同様である。

さらに、面接というのはかなりの要素をプレゼンテーション能力が占める。このため、紙での答え方を見ても、それをどのように表現できるか、態度や仕草、雰囲気、服装といったファクターから総合的にどのように伝えられるかの勝負なので、内定者の面接対処法を見ても参考になるとは限らない。

以上のように、就活サイトの情報だけでは不十分であろう。

3. それでは誰からアドバイスをもらうべきだろうか?

①現役の(人気企業)の採用責任者

最も理想的なのは、現役の人気企業の採用責任者である。
年齢でいうと40~50歳位であろうか。採用責任者というのがポイントで、単にリクルーターとして面接(OB/OG訪問)に駆り出される20代の若手社員は含まない。

過去に多くの新卒採用や中途採用を経験し、数多くの人材を見てきた経験がポイントとなる。

外銀とか外コンに代表される外資系の場合は、採用に関しては各事業部門の意思が反映されるので、人事にはあまり決定権が無い場合が多い。このため、外資系企業については、MD、Director、VPと会社によってタイトルの意味は異なるが、シニアなポジションにいる人の意見が参考になる。

もっとも、こういった人達にインフォーマルな形でアクセスできれば良いが、そこは難しいかも知れない。

②ベテランの転職エージェント

理想的なのは、エゴンゼンダー、ラッセルレイノルズ、コーンフェリー、ハイドリック&ストラグルといったエグゼクテイブ・サーチ・ファームの幹部が望ましいが、それは難しいかも知れない。

ただ、外資系、国内系を問わず、転職エージェントで十分な経験を積んだ人のアドバイスは参考になるだろう。今までに数多くの候補者(Candidate)のレジュメ、採用結果、採用企業側の意見等を熟知しているので、新卒採用においても有用なアドバイスが期待できる。

リクルート系の転職エージェントには、有名大学であれば先輩たちがいるだろうから、リクルートが志望でなくとも、インフォーマルな形で話を聞いておきたいところだ。

リクルート系であればフットワークは軽いので、会ってもらい易いのではないだろうか?

③40~50代の成功している大学のOB/OG

お勧めなのは、就活生からするとお父さんに近い年代の人達であるが、OB/OG訪問で積極的に会ってもらいたいのはこのセグメントである。

その際の留意点は、企業名、タイトル、部署等から「成功している」と思われる先輩を抽出することである。

何故、「成功している」人が良いかということであるが、成功している人の方が人を見る目があるし、有用なアドバイスをもらえる可能性が高いからである。
また、成功している人ほど、後輩たちのキャリアのことは真剣に考えてくれることが多いし、行動力があるので、会ってくれる可能性が高いからだ。

就活生からすると、そういう人達にOB/OG訪問のお願いをしても良いか気になるかも知れないが、むしろバンバン積極的にあたってみるべきだ。
同じように、年代が近い先輩達にのみアプローチする学生が多いだろうから、狙い目である。

慶應が就職に強い理由の1つとして、三田会を通じた充実した支援体制が必ず指摘されている。成功している社会人と数多く接すると、面接慣れにもつながるし、思考が社会人的になる。

自分にとって第一志望の業界でなくとも、これだと閃く40~50代のOB/OGが見つかったら積極的に面談依頼をするのがお勧めだ。社会人になってからも、積極性や行動力によって差が付くので、ここは頑張りどころである。