学習院大学(法学部、経済学部)の就職と課題について

1. GMARCHとMARCHで就職に違いはあるか?

首都圏の有力私大の学校群として、MARCHが有名である。
学習院大学はMARCHの括りからは漏れてしまうが、大学入学試験における難易度、就職力、知名度、ブランド力等を総合して、GMARCHという捉え方をされる場合もある。
就職状況において、学習院大学とMARCHとの差があるか気になるところである。

2. 学習院大学の全体的傾向

学習院大学は目白という立地の良さ、皇族卒業生によるセレブなイメージ等が理由なのか、女子からの人気が高く、法学部、経済学部という社会科学部系の学部においても男女比率はほぼ同数である。法学部においては、若干女子の比率が高い。

また、定員が法学部で法律学科と政治学科を合わせて480人、経済学部が500人と、都内の有名私立大学の中では比較的少人数である。

学部の数が少なく、パスナビによると、偏差値は57.5~60.0位であり、学内における顕著な学部内格差が存在するとは思われない。

3. 学習院大学法学部の就職について

① 全体的な傾向

学習院大学の場合は、就職に関する開示が学部によって微妙に異なる。法学部は就職先上位企業の人数を開示してくれているので、ある程度の傾向は掴みやすい。

<学習院大学法学部 卒業生の進路 大学公式HP>
http://www.gakushuin.ac.jp/univ/law/career/index.html

業種については、金融機関が最も多く(23.5%)、約四分の一が金融機関に就職する。続いては、サービス業(18.2%)、情報通信・マスコミ(14.0%)と続く。
公務員の比率が10.7%と比較的高いのは、法学部だからであろう。

製造業の比率が高くない(9.7%)というのは、東京の有力私大(文系)と同様であろう。

② 就職先上位の企業等について

学習院大学法学部は、上位12社まで開示してくれている。(2017年学部合計)

企業名 人数
1 みずほFG 13
2 東京23特別区人事委員会 9
3 三菱UFJ銀行 7
4 アフラック生命保険 6
5 日本生命 5
6 富士通 4
6 三井住友信託銀行 4
6 新生銀行 4
6 三井住友銀行 4
6 三菱UFJ信託銀行 4
6 あいおいニッセイ同和 4
6 法務省 4

(※出所:学習院大学HPより)

これを見ると、東京都23区職員と法務省を除くと、ランクインしているのは全て金融機関である。そして、メガバンク、大手信託銀行、大手生損保と全てが大手であり、地銀や信金といった地域金融機関はランクインしていない。

開示が12位までなので、金融機関以外の就職先企業のイメージが掴めないので、大学HPの「2016年度 卒業生の進路」から事業会社を抽出すると、KDDI、NHK、日本IBM、NTTデータ、セブンイレブン、ローソン、住友商事、大和ハウス、大林組といったところが見られる。

基本的には大手金融機関を中心に、大手事業会社に就職しているようである。

4. 学習院大学経済学部の就職について

① 全体的な傾向

学習院大学経済学部の就職について、業種別に見ると、金融機関が最も多く28%となっている。そして、サービス業が17%、通信・マスコミが16%と続く。
公務員は6%と法学部と比べると若干少ない。
そして、メーカーは11%と法学部同様に余り高い比率ではない。

基本的には、金融、情報、サービスの割合が高く、法学部とはあまり大きな差は見られない。

<学習院大学経済学部のキャリア・就職>
https://www.univ.gakushuin.ac.jp/eco/recruit/

② 上位就職先企業の状況

学習院大学経済学部の場合には、具体的な就職先上位企業のランキングを開示していない。
「2016年度就職先企業(経済学部)」の欄を見ると、具体的な企業名が並んでいるが人数の記載はない。

アルファベット順では無いので、ある程度、人数順と推定される。ここでは、みずほFG、三菱UFJ銀行、三井住友銀行、三井住友海上火災、損害保険ジャパン、三菱UFJ信託銀行、アフラック、ゆうちょ銀行等が記載されている。

金融機関以外で気になった企業としては、アクセンチュア、全日空、日本航空、凸版印刷、ワークスアプリケーション、日立製作所などがある。

全般的には、法学部と大きく変わらないと考えて良いのではないだろうか。

5. 学習院大学の就職における課題について

学習院大学の就職状況を見ると、開示は十分ではないものの、内容的にはMARCHに劣ることは無いと推察される。大手金融機関を中心に、大手の事業会社や官公庁に就職しており、おおむね良好と言えるのではないだろうか?

但し、総合商社やコンサルといった点においては、ほとんど見られず、この点が早慶と比較すると苦しいところである。

総合商社やコンサルについては、今よりは増やせる余地はあるかも知れないが、そのためにはOB/OG会の協力も必要だし、早慶の友人からの情報収集等も必要になってくるだろう。

また、就職先が金融、情報サービスに集中しているというのは現代的で問題があるわけではないが、何らかの独自性、特徴が欲しいところである。

大学のHPを見ると、先輩の紹介があるが、マスコミなどを強化できれば面白いかも知れない。また、メーカーでも、消費財メーカーに注力する等、何らかのアピール・ポイントを作りたいものだ。

少子化の継続は避けれそうに無いので、将来の優秀な学生の確保ということを考えると、明治大学のように学校としても更なる就活支援が求められるところだ。