立命館大学の就職。総合商社は国際関係学部が有利か?

1. 立命館大学の就職の概要

立命館大学の場合、京都大学のような学部別の詳細な就職先企業の人数に係る開示をしていない。このため、学部別の詳細な就職状況に関する分析・検討を行うことは難しい。

<立命館大学の就職状況>
http://www.ritsumeikan-trust.jp/file.jsp?id=234266&f=.pdf

文系学部の場合には、大手金融機関と地銀がトップ10にランクされ、メーカーでは関西系企業であるパナソニックと大和ハウスへの就職者数が多いのが特徴である。

頑張れば、メガバンク、大手生損保、大手証券から内定をもらえそうであり、地元志向が強い学生は地銀や地元大手メーカーを狙うというところであろうか?

2. 立命館大学と総合商社

文系のトップ学生の間で最も人気があり、内定を取るのが難しい業界は総合商社であろうか?(外銀、外コンは除く。)

そのうち、特に、五大商社と言われる三菱商事、三井物産、住友商事、伊藤忠、丸紅は難易度が高く、立命館大学から五大商社への内定者数は大学全体でも10人に満たない。
総合商社という括りでも、大学全体で20人にも満たない。

しかし、立命館大学というか、関関同立の場合は学歴フィルターでは落とされないので、可能性は残されている。適切な対策を行えば、内定をもらうことは不可能ではない。

3. 総合商社には国際関係学部が有利か?

国際関係学部というのは、大学名に関わらず、概して入試難易度が高い。
立命館大学の国際関係学部の場合は、パスナビによると偏差値は62.5~65.0であり、法学部が60.0、経済学部が57.5~60.0と比べると、明らかに1ランク以上難易度が高くことが確認できる。

しかし、入試段階の偏差値と就職力とは一致するとは限らない。国際関係学部は歴史も浅く、OB/OGの人数が少ないからである。また、偏差値というのは時代によって変化するので、採用側である企業としても、そこまで意識している訳ではない。

4. 検索を掛けると、総合商社の内定者は国際関係学部卒が目立つ?

立命館大学の場合、学部別の詳細な就職先の人数開示をしていないので、はっきりしたことはわからないが、「立命館 総合商社」でGoogle検索を掛けると、国際関係学部出身者が目立つ。

早稲田大学の場合にも、新設の国際教養学部の総合商社への就職率は高いので、立命館大学の場合も国際関係学部が有利なのかも知れない。

<早稲田大学国際教養学部の就職について>
https://career21.jp/2019-02-19-064858

5. 何故、国際関係学部の学生は総合商社から内定をもらえるのか?

① 英語力と留学経験が強く望まれる

総合商社の場合は、倍率が高く競争が厳しい。昔は、英語力は全く必須ではなかったのだが、最近では英語力が無いと話にならない。TOEICスコア無いというのは論外で、最低でも800点は欲しいところだ。

この点、国際関係学部の学生であれば、英語力についてはクリアできる場合が多い。もっとも英語力というのは必要条件であって、それだけで、内定につながることにはならない。

② 留学、外国人学生とのコミュニケーションによるグローバル・リーダーシップ

少子高齢化による国内市場の縮小は確実なので、企業が生き延びるにはグローバルで稼ぐしかない。従って、総合商社もグローバルで活躍できる人材を求めており、そのためには、英語力だけでなく、外国人と一緒にビジネス目標を達成していくリーダーシップも求められる。

そうすると、留学体験や学内における外国人学生との日常的なコミュニケーションは、グローバル・リーダーシップをアピールするにおいて、いろいろと有利である。

この国際関係学部卒の方の場合は、グローバル・リーダーシップをアピールする上で説得力のある経験を有していると言える。
https://journal.rikunabi.com/student/naiteisya/naiteisya_vol127.html

もっとも、注意しなければならない点は、総合商社への志望動機で「途上国支援」を上げるのは一般的には望ましくないということである。というのは、総合商社というのは途上国支援を目的としたNPOではないからである。「途上国」ばかり強調すると、「途上国に配属されないと辞めますか?」という質問を浴びせられるし、総合商社は営利企業なので、あまり公益的なことばかり強調すると儲けるセンスが無いと本音では判断されてしまうリスクがあるからである。

海外に留学をすると、いろいろと他の学生にはできない経験ができるし、考えるところも多い。このため、形式的なゼミ、バイト、サークルに関する表面的な話ではなく、学生時代に力を入れたこととか、志望動機について深く練られたものを作りやすいという副次的な効果もある。

③ 他の業界も広く回ることが重要

これは、国際関係学部に限らず、総合商社を目指す場合に必要となることだが、総合商社以外の他の業界も幅広く訪問することが重要だ。

そもそも、総合商社は難易度が高いので絞ってしまうと、全落ちになってしまうリスクがあるので、総合商社を外した場合のプランBを考えざるを得ない。

また、総合商社はいろいろな関係者(メーカー、銀行・JBIC等)と一緒にビジネスをするので、総合商社の業務を深く理解しようと思えば、関連業界も深く掘り下げて研究した方が説得力のある話ができる。プラントをやりたいのであれば、千代田化工建設とか日揮を、輸送機部門に興味があるならトヨタやホンダも訪問すべきである。

さらに、プロジェクトファイナンスというと金融的な知識も絡んでくるので、メガバンクの話も聞きに行った方が良い。

精神衛生上も、総合商社の就活前にそこそこの企業から内定を取っておけばある程度心のゆとりをもって面接に臨むことができる。

以上のように、総合商社を真剣に狙うのであれば、なおさら幅広く他の関連企業も会社訪問すべきなのである。

最後に

国際関係学部だから総合商社に有利なのではなく、国際関係学部の場合には、英語力、留学経験、グローバル・リーダーシップを有する学生が確率的に多いから、内定者の学内シェアが高いのである。

従って、法学部や経済学部等の学生も、英語力、留学経験を備えて、相応な準備をすればチャンスは出てくるはずである。

そのためには、早い段階からの準備が必要となる。経団連の就活ルールが廃止になるので今後は尚更早期対策が求められるであろう。その中で一番時間がかかるのが英語対策なので、英語については最低でもTOEIC800以上は取れるように入学早々準備をすべきだろう。

また、人数は多くは無いので難しいところはあるかも知れないが、早い段階でインフォーマルに総合商社に行ったOB/OGから話を聞いてモチベーションを高めることも重要であろう。