伊予銀行への就活、年収、キャリアについて

1. もしも、自分の出身地と関係なく地銀を選ぶとすれば…

地銀への就職と聞くと、地元に残りたい学生、地元にUターン就職したい学生を思い浮かべるだろう。確かに、実際地元と関係がある学生が地銀を選択するのだろうが、もちろん、当該地銀の本拠地と縁もゆかりもなくても、地銀に就職することは可能である。

早慶以上の高学歴の学生であれば、就活において地銀からも歓迎されるであろう。
どこか地銀に就職しろと言われたらどこを選ぶか?これは、その地銀の本拠地が好きである、定住したいと思うようなところを選ぶだろう。

従って、例えば、北海道、沖縄、京都といったところは憧れる。また、仙台、長野、静岡、和歌山あたりも自然に恵まれ、大都市圏へのアクセスが良いことから魅力があるだろう。

もちろん、住環境だけでは無く、地銀の規模や給与水準、将来性も気になるところである。

また、せっかく住環境のところを選ぶのだから、仕事が厳しいところではなく、比較的ゆったりとした緩めの社風の地銀が良い(ただ、残念ながら、京都、静岡を始め、大手の地銀は仕事に厳しいところが多い…)。

そういった観点から、どの地銀を選ぶかはその人の好みや価値観によるところが大きいのであるが、おすすめなのが愛媛県の第一地銀である伊予銀行である。

2. 実は、魅力が一杯の愛媛県

観光地としては、やや渋めの部類に入る愛媛県であるが、実は考えてみると魅力は多い。

① 海、山、川と美しい自然に恵まれている

愛媛県は瀬戸内海に面しているが、海は美しく、スキューバダイビングに訪れる者は実は多い。また、四国は島なのだが中央部には高い山々があり、石鎚山への登山を楽しむことができる。さらに、しまなみ海道があるので、サイクリングを楽しむこともできる。
気候も全体的に温暖であり、過ごしやすい。

② 道後温泉など観光施設も豊富

松山は道後温泉や松山城などは有名であるが、何といっても、面積が広い。東西に長く、東予、中予、南予という地域に区分され、それぞれが個性的な文化を持っていて、特色のある風土を形成している。

③ 鉄道の魅力がある。

鉄道に興味がない人もいるかも知れないが、松山市内には伊予鉄道という路面電車が走っており、「坊ちゃん列車」は有名である。また、少々マニアックになるが、四国の鉄道は秘境駅等の宝庫でもある。有名なところでは、テレビや映画でも使用される、絶景の「下灘駅」がある。
<一度は行ってみたい「下灘駅」>
https://kinarino.jp/cat8-旅行・お出かけ/13352-その絶景を目に焼き付けたい。“一度は降りてみたい駅”「下灘駅」をご存知ですか%EF%BC%9F

④ 食べ物にも恵まれている。

愛媛県は、海の幸にも山の幸にも恵まれている。
瀬戸内海なので、鯛は有名である。意外に知られていないのが肉であり、鶏、豚、牛ともに良い銘柄が揃っている。
https://www.iyokannet.jp/feature/gourmet/meat

また、フルーツでは伊予柑、ポンカン、清見などのミカン類に加え、キウイフルーツなどが名産品である。

3. 伊予銀行の年収について

まず、伊予銀行の規模感であるが、預金量とか総資産で見ると、大体15位前後である。
大手だと、十六銀行(岐阜県)とか北陸銀行(富山県)あたりがライバルとなる。
意外な感じもするが、お隣のライバル地銀である百十四銀行(香川県)よりも、規模では上回っている。

伊予銀行の良さは、大手地銀の中では比較的まったりしていることである。京都銀行、静岡銀行、群馬銀行などは立地や規模的には魅力はあるのだが、社風は真面目で厳格で、まったりした雰囲気ではない。

さて、伊予銀行の年収水準であるが、結構多い。他の大手地銀と特に変わらない水準である。
初年度は年収300万円強でスタートし、2~3年目で400万円台、5~6年目の20代後半で600万円位と、最初の内は特別高くはない。

しかし、30歳位になると年収は700万円を越え、30代半ばで支店長代理に昇格すると年収は900万円位になる。従来は、30代・代理・年収1000万円というイメージであったが、最近ではやはり少しずつ厳しくなってきているようだ。とはいえ、今のところ支店長代理になると30代で年収1000万円位にはなるようだ。

支店長になると更に増え、年収は1200万円位に上り、基幹店の支店長だと年収1500万円にもなるようだ。

ここで考えないといけないことは、これは東京だと特別驚くべき水準ではないが、愛媛県内であることを考えると十分に高い。当然、県内の企業の中では最高水準だ。

最後に

金融勤務というと、外銀とか国内系IBDを目指して年収アップのために頑張るという感じであるが、視点を変えて、そこそこの年俸水準でゆっくりと暮らすという切り口もある。

そういった点からすると伊予銀行は大変おススメだ。もっとも、最大の不安要因は将来性である。京都銀行のように恵まれた経済基盤が無いので、少子高齢化・人口流出の影響をモロに受けてしまう。もちろん、転職スキルは付かないので、将来給与水準が大幅に下がった場合に、どう対応するかをリスクシナリオとして用意しておかねばならないのが辛いところだ。

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