横浜銀行への就活(第二新卒含む)と、年収、キャリアについて

1. 何かとネガティブな話題の多い地銀であるが…

ここ最近、地銀についてはネガティブな報道が多い。数年前に地銀の優等生とされていたスルガ銀行が大スキャンダルを起こしたことが一因かも知れないが、日銀も地銀の減益とか統合の必要性といったネガティブな調査結果を2019年に公表している。

<2019.5.20ヤフトピから>
https://news.yahoo.co.jp/pickup/6323924

地銀の経営が厳しいとされるのは、少子高齢化と地方からの人口流出に伴う地域経済の弱体化傾向と、ゼロ(マイナス)金利政策に伴う運用難が原因である。

前者の、人口減少や高齢化に伴う地元経済の弱体化というのは今になって始まった話ではないが、ここ最近のマイナス金利に伴う預貸スプレッドの縮小と公共債トレーディング益の減少が特に効いているのだろう。

最近では、SBIの北尾さんが第二地銀を中心に、地銀経営を盛り返そうとしているがそれ程簡単に解決できる問題では無いのではないか?

2. 横浜銀行は地盤が神奈川県だから大丈夫では?

しかし、地銀トップの横浜銀行の場合、地盤は人口も1000万人近く、まだまだ人口増加が続いている神奈川県である。他の地銀のような、人口流出や地盤経済の弱体化の問題はあてはまらない。

店舗のほとんどが神奈川県内なので、ずっと神奈川県にいて、そこそこの給料をもらいたいという学生にはまだ魅力があるかも知れない。

3. 横浜銀行の年収について

千葉銀行と横浜銀行の年収水準は、メガバンクの8掛け位と言われたりもする。
ただ、千葉銀行と横浜銀行との間には給与差があるようで、1割位は横浜銀行が多いのではないだろうか。

もっとも、横浜銀行は4~5年ほど前に給与制度改定を実施しており、これによって、課長代理になるまで、ほとんど給与が伸びなくなってしまった。また、営業職と事務職との差が無くなり、営業職の若手社員からは不満が出ているようだ。

このため、20代の間は、メガバンクと一時的にかなりの差がつくかも知れない。

それから、部店長クラスの上級管理職の年俸が、なるのが大変な割には大幅に増えず、このあたりもメガバンクとの差は拡がっている。

以上から、横浜銀行の場合、最初の5年間は、350万円スタートで、5年目で500万円代である。そして、ここから伸び悩むのが辛いところで、28歳位でも600万円台である。
もっとも、入社8年目以降、早ければ30歳位で課長代理になると一気に年収は200万円程度増え、850万円位になる。

昔は、残業時間や賞与水準によって30代前半の課長代理で年収1000万円に到達した者もいたようだが、最近では課長代理で1000万円は難しいようだ。

30代半ば以降で課長になると、またグッと増え、1000万円は上回る。40歳の課長で年収1100万円位が一つの目安であろうか。

もっとも、そこから先は昇格するのが難しいのだが、年収は大幅に伸びない。副支店長クラスで年収1300万円位で、アップサイドには欠けるところがある。この点は、千葉銀行と類似している。

<千葉銀行への就活と年収等>
https://career21.jp/2019-05-20-103840

4. 横浜銀行でのキャリア、転職について

横浜銀行に限らず、地銀から外銀というのはまず考えにくい。途中でトップ5MBAに私費留学でもすれば話は別だが、有力なビジネススクールに入学するのは難しくなっている。

もっとも、20代位であればメガバンクとか大手証券会社の市場部門やIBDへの転職も不可能ではないが、何かしらのアピールポイントが必要であろう。

転職価値を高めるのであれば、法人営業部門か市場部門が狙い目である。この点、東大経済学部から横浜銀行への就職者はゼロであった(2018年度)。
京大、一橋だけでなく、地底からの就職者もほとんどいないため、早慶がトップレベルである。このため、早慶クラスの学生が自らの銀行内でのプレゼンスを高めるという点では、メガバンクではなくて、敢えて横浜銀行というのはアリかも知れない。

もちろん、だからといって、早慶であれば必ずいいところに配属されるという保証があるわけではないし、20代の間は年収水準がメガバンクと比べて低いので、この点は難しいところだ。

なお、横浜銀行とか千葉銀行は、中途採用もやっているので、メーカーやその他のサービス業から転職するという途はある。派手に中途採用をやっているわけではないので、リクルートやJACに登録して十分な転職体制を採る必要はあるが。

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