信金中央金庫(信金中金)への就活、年収、キャリアについて

1. 信用金庫の元締め的な大手金融機関

信金中金というのは、一般人の馴染みは薄く、学生も金融機関志望者なら聞いたことがあるという程度の知名度では無いだろうか?

しかし、信用金庫の統括的な金融機関である信金中金は、総資産が30兆円を超え、債券、ファンド、プロジェクト・ファイナンスと機関投資家としての存在感は高い。このため、国内・外資系を問わず、証券会社や運用会社からすると、重要な取引先の金融機関の1つであり、金融業界におけるプレゼンスは結構高い。

また、政府系金融機関ではないが、特別法に基づく金融機関であり、純粋な民間金融機関とは異なる雰囲気を持つ。

資産規模は大きいのだが、役職員数がとにかく少なく(1200人程度)、総合職の採用者数も毎年せいぜい30人程度である。東大、一橋、早慶の歴史のあるゼミだと、辿っていくと信金中金勤務の先輩が見つかるかも知れない。

なお、昔は「全国信用金庫連合会(略して全信連)」という名称だった。
メガバンクじゃ面白くない、ちょっと変わったところがいい、という金融機関志望の就活生からすると、穴場と言える面白い金融機関かも知れない。

2. 信金中金の年収について

① 全体観

金融機関志望の就活生が気になるのは、何といっても年俸水準だろう。
信金中金の場合、メガバンクや大手生損保と比較すると、残念ながら見劣りしてしまう。
大体、メガバンクの8掛け位と考えれば良い。このため、地銀やりそな銀行よりは多いと言えるだろう。

<参考:りそな銀行>
https://career21.jp/2019-05-17-091200

その代わり、ワークライフバランスは良く、評価や昇格についても管理職になる位までは年功序列であり、業績評価による年収の差はほぼ無いと考えて良いだろう。「信用金庫をサポートする」という、半分公務員的な使命感があるため、そのような雰囲気を好む人にとっては居心地がよいと思われる。

② 入社年次、役職に伴う年俸水準の推移

最初の3年間は、300万円強でスタートし、3年目で400万円程度である。
4年目で少し上がり、年収は500万円を越える。その後は8年目位まで緩やかに上昇し続け、28~29歳で600万円程度となる。

入社9年目には調査役に昇格できるため、30歳ちょいで年収は800万円位となる。
年収が1000万円に到達するのは、30代後半から40歳位で昇格できる審議役になってからである。従って、40歳で1000~1100万円位が目安となる年収である。

そこから先は、部店長ということになるが、ここまで昇格できると年収は1500万円程度に上昇する。

3. 信金中金でのキャリア、転職について

当然ながら、外資系を志向するような職員は基本的にいないと思われる。外銀において信金中金出身者にはまず出くわさないだろう。

やはり、メインは全国を転勤しながら、終身雇用というのが大半である。

なお、海外にも駐在員事務所は存在し、現在のところ、ニューヨーク、香港、上海、バンコクに拠点がある。かつてはロンドンにも拠点があったが、閉じてしまったようだ。
海外勤務をしたくて信金中金に来た職員は少ないであろうから、海外勤務を希望すれば実現する可能性もあるのだろうが、海外の手当ては商社やメーカーのように手厚くはないようだ。

まあ、行ける機会があるのであれば、海外経験をするのも悪くないように思われる。

最後に

信金中金は、一般的な知名度こそ低いが、運用資産額が大きく金融業界の中ではプレゼンスの高い金融機関である。単純な年収だけだとメガバンクには若干劣るが、ワークライフバランス等の定性面を加味すると、十分に魅力はあるのではないだろうか?

ただ、情報量が少ないので自ら積極的に取りに行く必要がある。政府系金融機関のように内定するのが特別難しいわけではないので、ゼミの先輩とかに話を聞いておきたいところだ。
メガバンクの採用抑制に伴い、入社難易度・就職偏差値が跳ね上がる可能性はある。

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