神戸大学経営学部の就職について。東京の有力校と比較すると劣勢か?

1. 神戸大学経営学部の基本情報

①関西と首都圏における評価のギャップが大きい

実は、神戸大学経営学部に対する評価は、関西と首都圏とではかなり差がある。

神戸大学経営学部は旧三商大の流れを汲み、一橋大学の商学部がライバルである経営・商学系の名門校である。難易度においても、センター試験得点率82%、偏差値65が求められ、大阪大学経済学部とほとんど難易度は変わらないと言われ、
立地・環境も良いことから、関西での評価・人気度は非常に高い。

他方、首都圏においては、神戸大学の場合「旧帝大」ではないということと、早慶より下というイメージが強く、せいぜい、横浜国大や千葉大と同じ位というイメージではないだろうか?

なお、定員は260名、男子比率が7割強、女子比率が3割弱と、男子比率が高くなっている。

②神戸大学経営学部の進路の概要

神戸大学経営学部の卒業生269名の内、6名が大学院に進学する。就職者総数は244名であり、そのうち公務員になる者が16名であるので、民間企業就職者数は228名である。

2. 神戸大学経営学部の具体的な就職先について

神戸大学の就職先に関する情報開示は大変良く、京都大学と同様、1名でも卒業生が就職している企業については全て学部別に開示してくれている。

神戸大学経営学部の就職先企業については、結構分散化されており、2名以上のところを以下抜粋してみた。

それに加え、恣意的になってしまうが、いわゆる人気企業は就職者1名のところが多く、これらについても主な企業については抜粋してみた。

8名 有限責任監査法人トーマツ、三井住友銀行
5名 三井住友信託
3名 日立造船、JR西日本、三井住友カード、住友生命、

損保ジャパン、東京海上火災、日本生命、シェイク、

あずさ監査法人、神戸製鋼

2名 大陽日酸、三菱電機、ネットプロテクションズ、

楽天、丸紅、あいおいニッセイ同和損保、みずほFG、

滋賀銀行、池田泉州銀行、リクルートキャリア、

レバレジーズ、川崎重工

1名(抜粋) ネスレ日本、ファナック、パナソニック、トヨタ、

三菱重工、本田技研、関西電力、テレビ朝日、

ビズリーチ、ヤフー、ユナイテッド、読売新聞、

全日空、JR東海、三井物産、住友商事、

商工組合中央金庫、大和証券、第一生命、三井不動産、

東京建物、リンクアンドモチベーション、

※平成28年度卒業生。神戸大学HPの情報を基に作成。

3. 神戸大学経営学部の就職に関する評価

上記の通り、神戸大学経営学部の就職状況は概ね良好であり、希望すれば、ほぼ大手企業への就職は可能と思われる。

また、ネスレ、テレビ朝日、三井不動産、東京建物、リンクアンドモチベーションといった、東京の有力校の学生が好みそうな難関企業へも就職実績がある。

総合商社も、丸紅、住友商事、三井物産への就職者がいる。

さらに、楽天、ヤフー、ビズリーチ、レバレジーズ、ユナイテッドといったネット系企業にも就職者が存在し、新しい有力企業にも広く人材を輩出している。

この点は、名古屋大学経済学部や、九州大学経済学部といった地方の旧帝大系
との違いの様だ。

従って、特に大きな課題は無いとも言える。

4. 一橋大学商学部、慶応大学商学部との比較

課題があるとすれば、在京の有力大学との比較においてであろう。就職偏差値上位企業・就職人気ランキング上位企業に限ってという限定は付くが、超人気企業・超難関企業への就職者数や就職率について、一橋大学商学部と比較すると、かなりの差があると言わざるを得ない。

まず、難易度トップの外銀・外コンという観点からは、一橋大学商学部からは少数ではあるが就職実績がある。

また、国内系企業では最難関の総合商社についても、一橋大学商学部は存在感を示している。

また、慶応大学商学部と比較しても、慶応大学商学部の就職内容は、一橋大学商学部と遜色ないので、ここと比べても、神戸大学経営学部の方が不利だと思われる。

5. 東京の有力大学商学部との差異の原因は何か?

①情報量の差か?

そもそも、神戸大学経営学部の学生が、外銀・外コンを志望しているのかどうかはよくわからない。ただ、十分に理解した上で志望しないのであれば問題ないが、そもそも、情報が不十分だから志望しないというのであれば問題であろう。

外コンといっても、MBB等の戦略系の場合には、採用人数が少なく、同じ大学であれば理系が優位なので、志望者が少ないのは理解できなくもない。

しかし、近年大量採用を行っている総合系ファーム、例えば、アクセンチュア、デロイトトーマツ・コンサルティング、PwCコンサルティング、ベイカレント・コンサルティング、アビームコンサルティング、シグマクシスといったところには興味を示しても良さそうな気もする。

キー局、電通、博報堂といった大手マスコミ関係は、どうしても東京が有利なので仕方が無いが、総合商社の場合は、住友商事、伊藤忠、丸紅という伝統的に神戸大学が強い企業があるので、人数的に合わせてコンスタントに10名くらい内定者を出したいところである。

②東京に出ていくのは費用も労力もかかるが…

神戸大学経営学部の場合、個々の学生が希望して相応の準備をすれば、コンサルティング・ファーム、総合商社、大手マスコミ等から内定を得ることも可能であろう。

そのためには、東京に出て行って、東大、一橋、早稲田、慶応といった大学の優秀層を知る必要がある。そのためには、費用も労力もかかり、大変ではあるが、地域的な不利さはいかんともしがたいので、ここは踏ん張るしかない。また、学校やOB会もサポートすべきであろう。

この点、関西の有力大学で検討しているのが京都大学経済学部である。ここの就職内容は、東京のトップ大学の経済系の学部とほとんど変わらない。学生は、夜行バスとかを利用して東京での就活を行うといった努力をしているようだ。

神戸大学経営学部の学生の場合、京都大学経済学部の知り合いがいる場合もあるだろうから、東京メインの就活をする友人を見つけて一緒に活動をするのもいいかも知れない。

感想

神戸大学経営学部の就職状況は全般的に良好と言える。関西に存在する分、他の地帝系の経済学部よりも就職力は高いと言えそうだが、反面、一橋や慶応などの東京の有力校と比較すると不利な点は否めない。

外銀・外コン・総合商社、或いは、大手マスコミ等を狙うのであれば、情報を収集し東京に出向いていく他は無い。それは在京の有力校と比べると振りであるが、同じ関西の国立大学である京都大学経済学部の学生は対応できているようなので、参考になるのではないだろうか。

  • ブックマーク