1. RJK構想とは何か?
https://toyokeizai.net/articles/-/258989
RJKというのは、立教大学がMARCHから抜け出して、上智と慶応と同列の
学校を目指すというコンセプトである。
2. RJKにおける立教大学経営学部の役割
RJK構想を実現するためには、あらゆる意味で立教大学全体のレベルアップが必要となる。
しかし、全学部をまんべんなく同じタイミングでレベルアップしようと思うと、フォーカスがぼやけ、効率的では無いので、立教大学の中でも人気・難易度が高く、個性的な教育で知られている経営学部と異文化コミュニケーション学部の2つの学部が牽引役としてリードしていくことが求められている。
3. 慶應や上智に追いつくためには就職力の向上が必要
立教大学経営学部は、難易度においては慶応大学や上智大学に追いつきそうな勢いであり、大変難化してきている。
また、独自のリーダーシップ教育というものが、各メディアでもポジティブに取り上げられ、存在感を増してきている。
講義内容においてはレベルアップしているのは間違いないが、ここから更にレベルアップするためには、就職力の向上が必要であろう。
上智大学も、「早慶上智」と言われるようになったのには、就職力が大幅に改善したという事情がある。
他方、立教大学経営学部については、まだまだMARCHから抜け出しているとは言えず、この点に課題が残されていると言えるだろう。
4. 特に慶應大学商学部との就職力の差は大きい
同じ経営系の学部となると、慶應の場合商学部となるだろう。
慶應大学商学部の就職力については、極めて良好であり、余りにもその差は大きい。
21世紀に入って、慶應大学商学部と立教大学との就職力はむしろ差が拡大してしまったのではないだろうか?
5. 就職力で慶應大学に対抗するための方策
立教大学経営学部の人数は経営学科と国際経営学科と合わせて定員が385名である。就職者数が350~360人位と少なく、慶應大学経済学部或いは慶應大学商学部の約1/3程度である。
このため、就職力において慶應大学と真っ向勝負してもなかなか敵わないので、
重点部門を絞って、そこで勝っていく戦略を採るしか無いだろう。
①「数」ではなく「率」をアピールする
特定の企業、特定の業界について就職者数ではアピールできないので、就職者数を分母とした就職「率」で勝負するのが良い。特定の人気ジャンルの業界・企業において、その就職率での統計を取ってPRするのである。
②商社や銀行ではなく、コンサルに力を入れてはどうか?
今から総合商社や銀行への就職力を強化しようというのは、歴史的な経緯もあり、現実的には難しい。
そこで、今トップ学生の間において極めて人気が高いコンサルティング・ファームへの就職を強化するというのは一案ではないだろうか?
もちろん、コンサルティング・ファームと言っても、マッキンゼー、BCGに代表される外資系の戦略ファーム(MBB)は厳しいだろう。
他方、アクセンチュアとかアビームコンサルティングのような総合系ファームにおいては、既に就職実績もあり、まだまだ拡大の余地はあるのでないだろうか?
経営学部生にとって、一般的にコンサルというのは憧れであるので、総合系を対象に、フォーマル、インフォーマル双方における就活のサポート体制を構築していけばいいのではなかろうか?
③外資系企業への就職率の強化
外銀・外コンは別格として、外資系企業の人気がトップ学生の間で高まって来ているようだ。
P&G、日本ロレアル、ユニリーバ、ネスレなどの消費財メーカーやGAFA、マイクロソフト、シスコシステムズ、オラクルといったIT系も人気である。
立教大学経営学部の場合、特に英語に強い国際経営学科もあるわけなので、外資系企業への就職は意図的に強化したいところだ。
ここも、まだまだ就職力を強化できる余地はあるだろう。
④ベンチャー起業の強化
実は一番面白いのではないかと思っているのが、この分野だ。
サイバーエージェントのようなベンチャー系企業への就職ではなく、自らベンチャー起業を目指す方法だ。
現在トップの大学においては、学生はコンサバなので、外銀や総合商社、或いは政府系金融機関、大手マスコミといった出来上がった業界を目指す者が多い。
例外は慶応SFC位であろうか?
東大でもまだまだ起業を目指す学生はマイノリティである。
このため、IPOを目指せると言ったレベルに到達できなくても、構わない。EXITで数億円の売却を達成できる学生がでてきた大成功であろう。
そこまで行かなかったとしても、何らかの結果を残すことができれば、就職に切り替えても有利なはずだ。
IPOまで持っていけたOB/OGが出てくると、そのインパクトは大きい。
何故か、立教大学ビジネススクール(MBAコース)は起業に力を入れているようなので、そこからリソースを持ってきてもいいのではないだろうか?
起業に力を入れることをアピールできれば、ますます受験生にとっても人気がでるであろう。
立教大学の場合、そもそも著名な起業家が少ないので、これからはこの分野に注力すべきでは無いだろうか?