九州大学経済学部の就職と課題について

1. 九州大学経済学部の基本情報

九州大学経済学部は1949年設置で、定員は226名である。地元の学生のシェアは半分弱である。男女比率は、男性が77%、女性が23%とかなり男性割合が高いのが特色である。

卒業後の進路については、約6%が進学する。就職者総数は2018年3月卒業生については、225名である。そのうち、公務員就職者が24名なので、民間企業就職者数は201名である。

2. 九州大学経済学部の民間企業の就職について

九州大学の就職に関する情報開示はあまり良くない。主な就職先を十数社、学部別に開示しているのみであり、企業別の就職者数は不明である。
http://www.kyushu-u.ac.jp/f/34923/H29%E5%8D%92%E6%A5%AD%E7%94%9F%E5%B0%B1%E8%81%B7%E3%83%AA%E3%82%B9%E3%83%88%EF%BC%88%E4%B8%BB%E3%81%AA%E5%B0%B1%E8%81%B7%E5%85%88%EF%BC%89.pdf

何故か、ここで紹介されているものは平成29年度卒業生を対象としたものであり、直近分ではない。

ここから、主な就職先を大学側の資料の順番で以下にベタ打ちしてみる。

日本政策金融公庫
三菱UFJ銀行
福岡銀行
新日本有限責任監査法人
三井住友銀行
農林中央金庫
東京海上日動火災保険
日本銀行
りそな銀行
ニトリ
ステート・ストリート信託銀行
三島光産
西日本鉄道
AGC旭硝子
三井住友海上火災保険
JFEスチール

これは、あいうえお順ではなく、メガバンクや福岡銀行が最初の方にあることから、おそらく就職者数が多い順と考えて良さそうだ。

福岡銀行や西日本鉄道が入ってはいるが、思ったよりもローカル色が少ない。

また、基本的に大手の金融機関、東京海上、三井住友海上火災などの金融機関が上位であり、日本銀行などにも就職している。

詳細なデータが無いので何とも言えないが、それなりに良好で、大手企業には就職できそうに見える。

3. 九州大学経済学部の就職における課題

学生が希望しないのかも知れないが、外銀・外コン・総合商社という最難関・最上位の企業への就職が全く見えてこない。

旧帝国大学であるので、挑戦する学生がいてもおかしくはないのだが、そもそも、このあたりの企業の情報が不足しているため、認識すらされていないおそれもある。

また、キー局、電通・博報堂、三井不動産・三菱地所といった超難関の企業も見当たらない。これも、学生が希望しないのであれば問題は無いのだろうが。

それから、アクセンチュア、PwC、ベイカレント、アビームコンサルティング、
デロイトトーマツ・コンサルティング、シグマクシスあたりのコンサル系も全く見えてこない。旧帝国大学の経済学部であるので、コンサル志望者がいそうな気もするが、この点もよくわからない。

以上の点から、超人気企業や最近のトレンドを反映した就職活動ができていないように見える。

これは、「情報不足」に起因するものと考えられる。どういった企業に入ると、どのような待遇・仕事が与えられるのか?そういった企業から内定を取るにはどうしたらよいのか?

最近、人気が上昇している業界・企業、人気が下降している業界・企業はどこか?またその理由は?

九州にいると、このような最新情報を入手することが難しい。何故なら、学校側も把握できないだろうし、頼りにすべきはOB・OGなのだが、首都圏にいるとコンタクトが取りにくい。

従って、今トップ学生の間ではコンサルが流行っているということは掴めても、そこから先の詳細情報を入手できないと対応しようがない。そうなると、年の近い先輩がそういった企業から内定をもらわないと、ますます後輩たちの情報不足が継続していくという負のスパイラルに陥ってしまう。

また、九州大学とか東北大学といった旧帝大系は、その地方ではトップでチヤホヤされがちなので、お山の大将になってしまい、就活においてものんびりして東京の学生に負けてしまうという問題点もあろう。

4. 九州大学経済学部の就活における対応策

情報不足に対する対応策は、物理的な距離における不利益はいかんともしがたいので、個々の学生が意識してそのギャップを埋めるべく努力するしかない。

まず、Webで取れる情報はきっちり取り込むことだ。具体的には、東大、早稲田、慶応の学生が見ている情報は把握しておくということであり、「外資就活」は日々チェックするようにしておきたい。

https://gaishishukatsu.com/

また、OB/OG訪問を積極的に行うことだ。成功している人ほど、後輩の世話を一生懸命やってくれるはずなので、遠慮せずに、年代が40~50代で成功しているOB/OGを積極的にあたってみるべきだ。

若手の方が会いやすい気もするが、正直、20代だと採用の意思決定者では無いし、採用に関する経験や企業の見方も不十分だったりするので、40~50代のOB/OGでも全然構わないのだ。

それから、これが一番大事なのだが、自ら東京に足を運んで、東京のトップ学生と接触してみることだ。東大や慶応などのトップクラスの就活生の対応力にきっと驚くだろうが、福岡では得られない良い刺激を得られるはずだ。

また、東京での就活イベント等を通じて、東京のトップ学生と知り合うことができれば良い生の情報も入手しやすくなるはずだ。

旅費や宿泊費はかかってしまうので、早くからアルバイトでもして、軍資金を
十分蓄えておきたいものだ。

最後に

昔は多くの大企業がリクルーター制度を採用していたので、東京色の強い企業であっても、毎年欠かさず、地帝からも数人ずつ採用することができた。ところが、今のようなES制度になると、東京にある大学が相対的に有利となり、有力企業における東大、早慶という在京トップ校のシェアが高まってしまった。

実は、人事の採用担当からはこの状態は望ましいとは考えていない。100人以上採用するのであれば、東大早慶だけで60人よりは、東大早慶で50人にして、残りの10人は地方の旧帝大から採用して、多様性を確保したいものである。

九州大学、東北大学などの旧帝大であれば学歴フィルターで引っかかることは無いので、あとは、相応な準備をして挑戦すれば可能性は拡がるはずである。

従って、学生は十分な情報収集と、東京に実際に足を運んでみることを意識すべきでは無いだろうか。

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