京都大学経済学部【22卒向け】の就職と課題について

1. 京都大学経済学部の就職状況

①京都大学経済学部の基本情報

京都大学経済学部は学部生の定員が240名で、2018年度卒業生の場合、23名が進学。16名が不詳。そして、就職者総数は214名であり、大阪大学経済学部が200名弱なので、それより少し多い程度である。

慶應大学経済学部の就職者数は約1000人なので、それと比べると約1/4弱しかなく、かなりの少人数である。

公務員になるものは例年少なく、2018年度卒業生においては6名であった。大半は民間企業への就職である。この点は、大阪大学経済学部や慶応大学経済学部と同様である。

②京都大学経済学部の就職先について

京都大学経済学部の具体的な就職先については、京都大学が公式HPにおいて完全な開示をしてくれている。要するに、1名以上の就職先を全て開示してくれている。  (若干、探しづらいが、キャリアサポートルームの「就職のしおり」に詳細が記載されている。)

https://www.gssc.kyoto-u.ac.jp/career/wp-content/uploads/2019/09/shiori2020.pdf

母集団は214名しかいないが、1名以上の就職先は全て開示してくれているので、かなりのロングテールになる。

従って、ここでは2名以上の就職先について抜粋する。

経済学部 (就職者数214名)
企業・団体名 人数
三井住友銀行 11
有限責任監査法人トーマツ 7
東京海上日動火災 4
日本銀行 4
パナソニック 4
三井物産 4
EY新日本有限責任監査法人 3
大阪ガス 3
関西電力 3
PwCコンサルティング 3
富士通 3
ベイカレント・コンサルティング 3
三井住友信託銀行 3
三菱商事 3
三菱UFJ銀行 3
アセットマネジメントOne 2
EY新日本有限責任監査法人アドバイザリー&コンサルティング 2
SMBC日興証券 2
エンゼルプレイングカード 2
経済産業省 2
サントリーホールディングス 2
信金中央金庫 2
住友不動産 2
大和証券投資信託委託 2
デロイトトーマツファイナンシャルアドバイザリー 2
デンソー 2
西日本電信電話 2
日本取引所グループ 2
日本IBM 2
日本たばこ産業 2
野村證券 2
PwCあらた有限責任監査法人 2
みずほFG 2
三井住友海上火災保険 2
三井不動産 2
明治安田生命保険 2
有限責任あずさ監査法人 2
リクルートキャリア 2

(出所:京都大学HP 「就職のしおり」より外資系金融キャリア研究所作成)

2. 京都大学経済学部の就職先の特徴

まず、全体観であるが、極めて良好なのは学校のレベルから当然として、ほとんどローカル色が無いのが意外であった。

この点は、同じ関西の名門国立大学である大阪大学経済学部とは若干異なっているようだ。

そして、後述するが、外銀・外コン、メディア、ネットベンチャーなど、最上位の企業や、新しいところを志向するところが特徴的だ。

①金融機関が多い

上位には、三井住友銀行、東京海上日動火災、三井住友信託銀行などがランクインしている。この傾向は、大阪大学経済学部、慶応大学経済学部と同様でありトップ大学経済学部の全般的な特徴である。

②総合商社が多い

人数
三菱商事 3
三井物産 4
住友商事 1
伊藤忠 1
丸紅 1
合計 10

(出所:京都大学HP 「就職のしおり」より外資系金融キャリア研究所作成)

京都大学経済学部から総合商社に就職する者は多い。上記のリストが2018年度卒業生の五大商社への就職状況である。前年度(2017年度)においては、五大商社への就職者合計が15人だったので、減少となったが比率としては高いと思われる。

ちなみに、就職者数に対する比率で見ると、2017年度が15/230=6.5%と、2018年度が10/214=4.7%である。

③外銀、外コン、マスコミ等超難関企業が見られる

京都大学経済学部からは、2018年度卒業生における外資金融への就職者は、フィデリティ投信1名、ラザードフレール1名であった。なお、2017年度においては、JPモルガン証券に2人、ゴールドマン・サックス証券に1名という実績であった。

また、コンサルについては、2017年度においてはBCG(1名)の実績があったが、2018年度についてはMBBへの就職者は見られなかった。

他方、総合系コンサルティングファームへの就職者は以下の通り多く見られた。母集団が少ないので、総合系コンサルティングファームだけで約5%のシェアとなる。

PwCコンサルティング 3
ベイカレント・コンサルティング 3
EYアドバイザリー&コンサルティング 2
アクセンチュア 1
アビームコンサルティング 1
合計 10

(出所:京都大学HP 「就職のしおり」より外資系金融キャリア研究所作成)

また、京都大学経済学部の場合、公認会計士試験でも実績があるので大手監査法人への就職者も多い。有限責任監査法人トーマツが7名、EY新日本有限責任監査法人が3名、PwCあらた有限責任監査法人が2名、有限責任あずさ監査法人が2名で、Big 4系監査法人の合計が14名で、これだけで就職者数の6.5%も占めている。

それ以外に、気になる就職先としては、日本銀行(4人)、三井不動産(2人)、三菱地所、東京建物、東急不動産、Googleなどが見られた。

このあたりは、東大、慶応などの東京のトップ校と類似している。

④ベンチャー企業が多い

京都大学経済学部の特徴は、ネット系ベンチャー企業への就職が結構目立つことである。

しかも、京都や大阪のベンチャー企業ではなく、東京のベンチャー企業に就職している。大手金融機関と違って、関西まで来てくれないので、東京に企業訪問等に行く負担を考えると結構大変である。

具体的な企業名としては、カカクコム、コロプラ、Cygames、スタークス、ビービット、フォルシア、フォワード、PLAN-B、Fringe81、メルカリ等である。

上位20社までしか開示が無いのでよくわからないが、慶応大学経済学部はコンサバティブで大手企業や有名外資を好むようであり、ベンチャー系とか自ら起業するのはあまり好まれないとも聞く。

この点は、京都大学経済学部の方が、ベンチャースピリットに溢れているということであろうか。

3. 京都大学経済学部の就職における課題

以上のように、京都大学経済学部の就職の特徴としては、中央志向が強くローカル色はほとんど感じない。

そして、超人気・超難関企業にも挑戦し、外資系企業にも人材を輩出している。東京以外の大学で、外銀・外コン(MBB)に就職者がいるのは京都大学位ではなかろうか。

また、総合商社にも強く、非関西系商社である三菱商事と三井物産にも強いのが興味深い。

さらに、地理的に不便であるにもかかわらず、多数がネットベンチャー系企業にも就職しており、慶応大学経済学部以上にフロンティア・スピリットに溢れているのではなかろうか?

このように、京都大学経済学部の就職については特に課題というものはないであろう。

ただ、中央志向が強いため、就職活動で東京まで出てこなければならないという不便さがある。この点は、大学としてはできることは限られるだろうから、OB/OGの協力・支援体制がより必要とされるだろう。

また、京大経済学部からは、Wantedlyの仲さんとか、ドリコムの内藤さんといった著名なベンチャー起業家を輩出している。

ネット系ベンチャーについては東京が有利なのは否めないが、成功した起業家を輩出すれば、ますます、良くなるであろう。

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