外銀(外資系証券会社)オペレーションの年収、転職等について

1. 外銀オペレーションの業務について

オペレーションの主な業務は、トレーディングやブローカービジネスにおける
決済業務である。証券の売買に係る受発注を適切に事務的に処理する業務であり、広義のバックオフィスに属する部門である。

2. 外銀オペレーションに求められるスキル

証券の受発注に関する決済業務は、ミスをすることが許されないし、取引量が多い場合にはそれに比例して業務量が増えるため、事務処理のスピードも要求されることとなる。

したがって、緻密で淡々と業務を遂行していくことができる能力が求められることとなる。

また、事務処理の部門といっても、トレーダーやセールス等のフロントオフィスの人とのコミュニケーションが結構求められるので、それなりの対人的能力も求められる。

もちろん、外資系の場合には法定帳簿は英語が多く、海外とのコミュニケーションもあるので、高度な英語力が求められるのは他部署と同様である。

3. 外銀オペレーション部門の特徴

①女性比率が高い

外銀オペレーション部門の特徴としては、第一に、女性比率が高いことがあげられる。

もちろん、男性のスタッフもいるが、半分から8割位は女性が占める会社が多い。

となると、女性特有の組織にありがちな、お局様が存在したり、女性同士の派閥争い、足の引っ張り合い的なカルチャーがある。(このため、男性のマネージャー(VP)は、女性同士の利害調整や愚痴を聞くのに疲れることがある。)悪いことばかりではないかも知れないが、この点は留意する必要がある。

②コスト削減の観点からの長期的な人員減少のリスクの存在

リーマンショック後のボルカールールによって、外銀の収益の大半を稼ぎ出していたトレーディング業務が大幅に制限されることとなった。このため、長期的にグローバルの投資銀行の業績は厳しい状況が続いており(特に欧州系)、事務部門であり、直接収益を産まないオペレーション部門はリストラの対象になりやすい。

例えば、インド、シンガポール等の相対的に賃金が安い国、あるいは、ITプロバイダーのような外部業者にアウトソースする等によって、オペレーション部門の人員数や予算が削減されるというリスクがある。

4. 外銀のオペレーションの年収

外銀のオペレーションの年収は、トレーダー、セールス、経理・人事等の他のバックオフィスと同様で、ベースとボーナスの2本立てである。

ベースという基本給の水準は、他のバックオフィスと同様であり、

アナリストで、600~800万円、
アソシエイトで、800~1200万円、
VPで、1200~2000万円、
MDで、3000万円以上、

といったところであろうか。

これは他のバックオフィスも同様だが、ベースはフロント部門よりも若干安い位だが、ボーナスは本当に少ない場合が多い。

せいぜい数百万円位がいいところであろうか。ボーナスが1000万円を越える可能性があるのは、MDくらいだろう。もっとも、オペレーション部門でMDというのは、1社に1人(要するに部門長のみ)であり、あまり想定しない方が良い。

結局、20代のアソシエイトで合計千数百万円、VPになれると合計2000万円~3000万円くらいであろうか。

同じバックオフィスだと、人事・経理・コンプライアンスの方がアップサイドは有りそうである。

5. 外銀のオペレーションの転職・キャリア

外銀のオペレーションの転職・キャリアだが、オペレーションの弱みは、不変性が低いことだ。とにかく、オペレーションはオペレーションという枠でしか転職できない。

従って、オペレーションから、セールス、IBD、経理、コンプライアンス等に未経験で転職できることはまずありえない。

職種を変えたければ、社内異動をするしかない。

今、業界全体でオペレーションの枠全体は拡がっていないというか、縮小傾向にあるので、長期的な見通しは明るくない。

したがって、どうせバックオフィスであるならば、人事、経理、コンプライアンスに行く方が行き先は多い。

6. 運用会社(バイサイド)への転身について

他のバックオフィスもそうであるが、外銀(外資系証券会社)から運用会社(バイサイド)へのオペレーション部門への転職事例はあまり多くは無い。

業務内容が異なるので、同じ業界から採用する方が手っ取り早く、また、基本給は外銀の方が若干高かったりするからである。

バイサイドの方が長期的に安定しているし、転職先の数も多いので、転身する意味はあるが、実行するなら若いうち(30歳前後)にした方が良い。

まとめ

外銀のオペレーションは、20代でも1000万円を超え、そこそこワークライフバランスも悪くない。

しかし、他の部門と比べると見劣りするし、リスクもそれなりにある。

そうであれば、人事・経理・コンプライアンス等の他のバックオフィスを目指すという選択肢もあろう。