1. 神戸大学の総合商社への就職者の特徴
神戸大学は旧神戸高商の流れを汲み、経済学部を中心に伝統的に総合商社への就職に強い。
しかし、2018年3月卒業生の内訳を見ると、以下のような偏りがある。
三菱商事:1名
三井物産:1名
伊藤忠 :7名
住友商事:5名
丸紅 :2名
双日 :5名
豊田通商:0名
すなわち、関西起源の商社である、伊藤忠、住友商事、双日、丸紅は強いが、三菱商事と三井物産は1名ずつしかない。
これは伝統的な傾向なのかも知れないが、以下、「外資就活」で気になる記事を発見した。
2. 就活で東京とそれ以外の地域との格差はあるのか?
この記事に出てくる学生は、関西在住ということであるので、地方と言っても東京に次ぐ経済圏だ。
本当に、東京と関西で、それほど就活における格差はあるのだろうか?
①情報量や学生の意識の差
彼曰く、
説明会の頻度、説明会に参加する企業の数と質、就活生の意識の高さ等いろいろな面において東京と関西とではかなりの差があるという。
例えば、関西在住だと3年生に進級前の3月は、流石に早すぎるのではないかと思われたところ、東京では選抜コミュニティの選考が次々と始まっていたという。
要するに、情報に加え、標準的な就活生の意識に大きな差があり、周りと同じようにしていると手遅れになってしまうリスクがあるということだ。
②移動に掛かる労力、時間、費用の負担
また、情報量や周りの学生の意識だけではなく、東京への説明会・イベントに参加するための、交通費、時間、労力といった物理的な負担も小さくないという。
彼は、夜行バスを駆使し、東京と関西を往復しているということだが、若いとはいえ、かなり体力的にも負担はあるだろう。
3. 東京以外に在住している学生の対応策
彼は、ツィッターを駆使して、自ら情報発信を行うことにより、他の就活生とのネットワークを構築し、就活関係の情報を収集しようとしている。
実際、彼はこの地道な活動によって、関西では得られない多くの情報を得ることができたという。
こういった活動の他に、東京以外に在住している学生はどのような対応策を取ればいいのだろうか?
1つの有効な対策は、学生だけではなく、東京在住で成功しているビジネスマンから情報を得ることである。
学生の視点と、採用側に近い社会人との視点は乖離していることも少なくなく、有用な情報を得られることが多いからである。
東京在住で成功しているビジネスマンとのツテはどうするのかということであるが、まずは自分の大学で東京在住のOBにコンタクトを取ることである。
成功しているOBほど、自分の後輩がわざわざ上京してきているのであれば、積極的に相談に乗ってくれるだろう。
もちろん、ゼミ、サークル、親戚関係でも何でもいいが、東京で活躍している社会人から話を聞くというのは有用な策であろう。
また、学生についても、自分と同じ中学・高校から東京の有力校に進学している仲間とコンタクトを取るのも良い。
同じ東京においても、有力校とそれ以外とでは顕著な情報格差があるので、東大とか慶応に進学した同窓生がいたら是非、連絡をとるのがいいだろう。
それから、ネットについても漏れなく情報を収集することが肝要だ。
「外資就活」とか「onecareer」は押さえておくべきだ。
最後に
関西在住の彼でも、就活における東京の学生との格差を強く感じている
ということは、関西以外の地方であれば、更に格差は拡がるであろう。
こういった格差は不公平なので、無くなることが望ましいが、採用側である企業も、採用コストの関係上、全国同じような対応を取ることは現実的では無いだろう。
特に、外資やコンサルなどで東京にしかオフィスがない企業の場合は、深刻な情報格差が予想される。
しかし、社会人になっても、情報収集・分析スキルというのは、重要なできる社会人となるために必要な能力であるので、負担は大きいが、就活の内に磨いておいて損はないであろう。