仮想通貨の規制強化を理由に、仮想通貨関連ベンチャーは転職対象先から外すべきか?

1. ICOの開示規制等は想定の範囲内だが…
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2018年初のコインチェックの流出事件に始まり、ビットコインもリップルも大幅に価格が下落し、2017年とは打って変わって、2018年は仮想通貨については厳しい一年であった。

ビットフライヤーなど、仮想通貨関連ビジネスにおいて注目されているベンチャー企業はいくつかあるが、将来性はどうなのであろうか?

当初は、特に金融機関からの転職先として注目されていた業界でもあるので、気になるところである。

2. 金融商品取引法改正まで、動きのとれないICO

ICOについては、金商法の規制を受けることになりそうな流れである。

もっとも、野放しにすると、結局詐欺的な取引が相次ぎ、結局は規制がなされることになるので、入り口で規制を作っておいた方が長い目で見ると悪くないのではなかろうか?

いずれにせよ、本年の金商法の改正によって、規制の内容が確定するまでは勝手にICOを実行することは止めた方がよさそうであり、しばらくはお預け状態が続きそうだ。

気になるのは、ICOビジネスに関連して必要となる免許である。

仮想通貨交換業だけであれば、仮想通貨交換業者の登録をするだけで良いが、ICOのトークン販売業務について第1種金融商品取引業(証券会社が保有すべきライセンス)の登録が必要であり、そうなると、登録までの時間や費用、登録後の費用負担は大きく、既存の仮想通貨交換業者にとっては厳しい話である。

3. とにかく、仮想通貨の市場が盛り上がらないことには厳しい

仮想通貨交換ビジネスは、オンラインでの取引であるので、ネット証券と同じで、営業収益が固定費を超えると、変動費がほとんどないため、収益性が高い。

しかし、営業収益は、仮想通貨市況に大幅に影響されるので、今の状況だとなかなか厳しい。

他方、ICOにおいては、仮想通貨交換業者としても対応できるようにしておきたいので、ライセンス(第1種金融商品取引業の登録)が必要になるのであれば、その対応もしておきたい。

もちろん、そのためには、システム投資や、規制関係の人員を採用しなければならず、先行投資が必要となる。

4. 転職先として、仮想通貨交換業者は今でも有望な企業と言えるか?

相場というのはいい時もあれば悪い時も必ずあるので、今市況が悪いからといって、悲観する必要は無い。

また、規制強化という報道がなされているが、それは、言い換えると、規制が明確になるということで、グレーで事実上何もできない現状よりは進歩だと言える。

来年になれば、ようやくICOのルールが明確化するのだ。

多くの人は忘れてしまっているのだろうが、今、楽天、LINE、メルカリなどは、決済事業に注力している段階である。

ところが、決済事業が一通り片付けば、楽天コイン、メルカリコインの話が再燃してくるのではないだろうか?

仮想通貨というのはまだ始まったばかりであり、過度に悲観をする必要は無いであろう。

もっとも、問題は時間軸である。

制度が整備されて、実際にビジネスを展開できるようになるまでは、数年かかるかも知れない。

そうなると、赤字経営のベンチャーだと厳しく、結局、ネット証券と同様、仮想通貨交換業者も数社の勝ち組に淘汰されていくのではないだろうか。

そうすると、転職するのであれば、上位数社であろう。

少し前は、ビットフライヤーなどは外資系金融機関の社員が応募するなど、レベルの高い転職競争が展開されていたようだが、今は落ち着いているのではないだろうか?

したがって、上位の仮想通貨交換業者には転職するチャンスであり、ストック・オプション等で好条件を提供されれば、検討してもいいのではないだろうか?