2020年卒の就活生が、年末・年始にやっておきたい3つの項目

2020年卒の就職希望者は、年明けの3月から就活が本格化するので、この年末・年始に以下の3項目について整理・確認しておきたい。

その3項目とは、以下のものである。

(1)自己PR・志望動機の完成と確認

(2)業界研究・企業研究のインプットとアウトプット

(3)テクニカルな問いに対する対応

1. 自己PR・志望動機の完成と確認

既に大学3年生から、外資や非経団連企業では本格的に採用活動が開始され、既に内定が出ているし、経団連企業でもインターン等の実質的な採用活動が行われている。

この段階で、内定とか、インターン通過していたらいいが、連戦連敗していると、今のうぢに、就活の根本となる自己PRと志望動機について練り直しが必要だ。

自己PRと志望動機については、しっかりしたものを作っておけば、全業界・全企業に転用できるはずである。

従って、今の段階で再考・練り直しをしておきたい。

自己PRと志望動機については、リクナビ、マイナビ、ワンキャリア、外資就活、と多くのWeb系コンテンツにその作り方等が掲載されている。

その中でも、トップ学生がどのような対応をしているのかが参考になるだろう。

別に、外銀・外コン・総合商社を志望していなくても、ハイスペックでこれらの企業から内定を得た学生の自己PR・志望動機を参考にすれば、他の業界・企業でも応用できるはずだ。

gaishishukatsu.com

2. 業界研究・企業研究

企業サイドから見て、学生が弱いとされているのがこの項目だ。

全ての就活生は、業界研究・企業研究が必要であることは認識しているだろうが、ただ、漫然とWebやパンフレットを眺めているだけで、実際その業界や企業の的確な分析ができていないのではないだろうか?

その理由としては、2つの要因が考えられる。

第1は、業界分析・企業分析の「視点」が定まっていないことである。

いくら時間をかけて漫然とWebやパンフレットを眺めていてもそれらを暗記することはできないし、根本的なポイントを覚えることはできない。

具体的には、以下の点を念頭に置きながら考えながら資料を読んでいく必要がある。

〇この企業は、どのビジネスでどれくらい儲けているのか?

⇒事業ポートフォリオ

〇この企業の、重点的な経営課題や戦略目標は何か?

⇒経営戦略、経営目標

〇この企業の、事業ポートフォリオ、経営戦略について、同業他社と比較した上での特徴は何か?

⇒業界における位置づけ

第2は、重点的に読み込むべきコンテンツが異なっている点である。

企業が学生向けに用意したコンテンツ類は、イメージ作り、バイアスがかかっていて企業の本来の姿や戦略目標がわかりにくい。

一番おすすめなのが、投資家向けのIR説明会用資料である。

特に、個人投資家向けのIR資料はわかりやすいので便利だ。

投資家向けの資料は、プロの投資家を対象に作られているものなので、企業側も真剣に作成している。

したがって、以下のIR資料はしっかり読み込んで理解しておきたい。

〇中期経営計画

〇投資家向け決算説明会用資料

〇個人投資家向けIR資料

3. テクニカルな問いに対する対応

これは、例えば、外コンで良く知られているフェルミ推定とケース対策だ。

フェルミ推定はコンサル以外の日本企業では聞かれることはないだろうが、ケース対策については、総合商社で聞かれるところもでてきた。

これは準備をしておかないと、手も足も出ない場合があるので、関連業界については、対応しておきたい。

また、金融機関の専門職、IBDとかアナリスト、トレーディングについては自分が目指す専門職に関連するところは学習しておく必要がある。

例えば、IBDを志望しているのに、気になるM&Aのディールの事例について質問されても答えられなかったり、直近のソフトバンクのIPOについてどう思うか聞かれて何も答えられないようでは、通過は厳しい。

テクニカル系で一番普遍的で、かつ、短期間では準備できないものが英語力である。

ただ、TOEICは詰め込めば多少マシな点数は取れるので、準備ができる学生はやっておくべきだろう。

また、グローバル人材を求めている企業に対して、英語もできないし、留学経験も無いというのは厳しい。

攻めて、今からでも志望企業の海外現法を見に行くとか、何らかの誠意は見せたいところである。

4. 本命企業の前に、非本命企業で練習をしておくこと

大学受験で本命校の他に、滑り止め校を併願することが多いように、就活においても、非本命企業で練習、内定を獲得しておくべきだ。

アウトプットというのは、実践を経て初めて上手くなるというものなので、本命企業の前に面接の練習をしておくことが重要だ。

また、1個でも内定を得ておくと、自信にもなるし、最低でも行くところができたということで、相当程度プレッシャーから解放される。

だから、違う業界の企業でも、ベンチャー企業でもいいので、積極的に受けてみて、内定をもらっておくことがおススメだ。

いろんな業界を勉強することによって、本命の業界・企業のこともよく理解できるようなるという副次的効果があるので、是非試してみたい。

最後に

最初の就職先企業は、自分のファースト・キャリアとなるものであり、ここがイマイチだと、企業名というブランド面においても、職務内容と言う中味においても、その後の転職活動や留学の可能性にも影響する。

年末から年開け1月というのは、大学のテストの時期とも重なり、忙しいのだろうが、ここで踏ん張ることが、自分の長い長い社会人としてのキャリアに影響するところなので、頑張る他ない。

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