就活失敗後、転職とMBAを通じて自己の市場価値を高めるキャリアプランについて

1. 不本意な就職先に勤めることとなった場合、早めに対応する必要がある

一流大学に合格できても、就活においては特定の業種や企業に人気が集中する。

このため、部活その他の事情で就活の準備が不十分だったり、そもそも、情報不十分なまま本番に臨み、不本意な企業からしか内定をもらえなかったという学生は少なくないであろう。

しかし、現状の景況感は良好であり、人気のコンサルは人員を急速に拡大しているし、商社も第二新卒採用を行っている。

したがって、キッチリとした対策をたてれば、自分が望んでいた企業に中途採用で入社できる可能性は十分にある。

そのためには、早めに戦略を立て、的確に実行していく必要がある。

2. まず、考えるのは今の会社で偉くなるというキャリアもあるということ

すぐに転職とか留学の準備をする前に、新卒で入った今の会社で働き続けるという選択肢もあることに留意すべきだ。

例えば、就職偏差値では劣る地味目なメーカーに入った場合でも、経営企画とか財務に配属され仕事が面白いと感じ、将来、海外勤務の機会もあり、意外に悪くないと思った場合などである。

他方、それでも、学生の時からの憧れが強かったり、同期の活躍を見て、外銀・外コン等にどうしても行きたいという場合には、そちらを狙う対策を採ることとなる。

3. 年齢は留学するにも転職するにも重要なファクターである

実績よりもポテンシャル重視の第二新卒採用においては、年齢が重要である。

大雑把に20代と言うより、純粋にポテンシャル重視の場合には、25歳位までが望ましい。

なお、「最初の会社には3年位いた方がいい」というのは誤りである。

先日、慶応出身で30代半ばの戦コンのマネージャーをしている人と会ったが、彼は最初はメーカーの経営企画で働いていたが、わずか1年半ほどで、戦コンの中途採用に応募し、採用された。

経営企画というメーカーでは花形の部署でも、入社2年目に中途採用を応募しているので、それ以外のキャリアにならない職種(工場勤務、支社勤務、金融リテール業務等)の場合は、なおさら、早めに準備をして中途採用に応募した方がいい。

また、20代と言っても、経験5年を過ぎると、微妙に中途採用のハードルは高くなっていく。5年も働いていたら、何かしらの普遍的なスキルが欲しい所だ。

MBA取得のために留学する場合も、遅くとも20代のうちに出願したい。

従って、25歳を過ぎれば、手際よく対策を講じていかないと、将来年齢が足を引っ張るリスクが高まっていく。

4. 「横」への転職は要注意

20代の転職で注意しなければならないのは、「横」への転職だ。

外銀・外コン・総合商社・国内系金融機関プロフェッショナルへの、第二新卒レベルでの中途採用は新卒同様に狭き門である。

そこで、今の会社が不満足だから、とりあえず転職可能性がある国内系の会社に転職を考えることである。

例えば、キャノンの経理からソニーの経理とか、キリンの経営企画からサントリーの経営企画といった、横への異動である。

転職回数が増えることを「レジュメが汚れる」という。

もちろん、年齢に応じた相応な転職回数であれば全然キャリア上傷はつかないのだが、回数が多くなると、「この人は協調性が無いんじゃないか?」「我慢強く無いのじゃないか?」「うちの会社に来てもすぐに辞めるんじゃないか?」とネガティブな想像をされるリスクが高まる。

人間関係、職務内容の実態など、転職してからじゃないとわからない場合もあるので、転職にはリスクがつきものである。

そして、短い期間(2年未満)で辞めれば、「レジュメが汚れる」度合いが高まる。

従って、年収、企業名、職種、スキルなどが明らかに向上するような場合でないと、キャリアアップにつながらない「横」への転職は避けた方が賢明だ。

5. 外銀・外コン・総合商社・国内系金融プロフェッショナルへの転職

就活の時に入社難易度が高かった企業への再挑戦ということになる。

就活段階では、準備不足・情報戦に敗れたといったところで不採用になっているわけだから、今回は万全の準備をして臨みたい。

①ハードルが高い外銀

このうち、一番難易度が高いのが外銀である。

メーカーとか、国内系金融機関リテールから応募しても、いくら学歴が良くても、書面落ちする可能性が非常に高い。

可能性があるのは、国内系金融機関のトレーディング、IBD、機関投資家営業といったプロフェッショナル職にある者が、キャリアップのために同じ職種で応募するようなケースであろう。

もちろん、英語力は必須である。

したがって、外銀に行きたい場合には、海外MBAの有力校に進学するのが早道だ。面倒だが、急がば回れということになる。

②可能性が無くはない外コン。但し、総合系は狙い目

外銀と比べると、まだ、可能性があるのは。

外コンである。最高峰の、マッキンゼー、BCG、ベイン、ATカーニーあたりも24~25歳の若手社員を対象に常時ポテンシャル採用を行っている。

もちろん、競争は熾烈であり、失敗した場合には、海外MBA経由で再挑戦するか考えることとなる。

他方、おすすめは、外資系といっても総合系に属するファームである。

具体的には、アクセンチュア、デロイト、PwCあたりである。

こういった企業は事業拡大に伴い、急速に採用活動を積極化しており、入社できるためのスペックも以前と比べてかなり下がってきている。

このあたりについては、このブログ記事が詳しく大いに参考になるだろう。

www.shiningmaru.com

③総合商社は第二新卒採用もやっている

外銀・外コンと比べると、多少難易度が落ちるのは総合商社である。

外銀と違って、現在の職種は問わないからだ。

しかし、ポテンシャル採用ということは、学歴と会社名が選別要素となるので、今の会社名が見劣りする場合には、書面落ちのリスクが高まることとなる。

その場合には、海外MBAという途を模索することとなる。

④国内系金融機関のプロフェッショナル職を狙う

「特定の職種」に就いている場合には、上記と比べると、これが一番可能性が高いかも知れない。

いきなり外銀は厳しいが、例えば、野村證券とか大和証券のIBDで実績を積むと、その後外銀IBDへ転職することも可能である。

そうであれば、MBAという面倒で費用も時間もかかる留学をする必要は無い。また、在籍中も十分高給でキャリアも形成される。

とはいえ、これも簡単なわけではない。

古き良き時代は、学歴と会社名だけで採用された。

東大⇒新日鉄から、野村證券資本市場部という途もあったのだが、今では、「職種」「スキル」が要求される。

メーカーであれば、経営企画とか財務あたりだ。

なお、花形部署、例えば、消費者向けメーカーのマーケティング職の場合でも、金融とは関係ないのであまり評価されない。

もちろん、コンサバな国内系金融機関は学歴と会社名にこだわるので、こちらも見られる。

そういった要素を兼ね備えていなければ、結局、留学で箔付けする他なくなってくる。

⑤第二新卒の場合も、リクルート等のエージェントに相談すること

上記を通じて共通して言えることは、第二新卒に際しても、転職エージェントが取り扱っている場合が多いので、複数の転職エージェントに登録・相談してみることである。

基本的に、高学歴でありながら、人気企業を全滅してしまう人は、「情報弱者」であることが多い。

情報収集能力と言うのは、ビジネスにおいても極めて重要なスキルであるので、自らの転職活動においても、最大限情報は収集・分析するべきだ。

具体的には、リクルート、JAC、エン・ジャパン、アンテロープ、カナエ・アソシエイツ、コトラ、プロフェッショナル・バンク等、Google検索を掛けて、これだと思うエージェントには片っ端から登録して、転職エージェントに会ってアドバイスを受けることが必要だ。

6. 留学について

①王道の米国トップ10への留学

今いる会社の名前や職種が、上記のような人気企業で採用されるには不十分だったり、すでに挑戦して全滅したといった場合には、米国トップMBAを取得することにより、再度挑戦する他ない。

ここで注意しなければならないのは、上位校に行かないと意味がないということだ。

海外MBAは会社を辞めるのが前提だし、費用も時間もかかるので、ちゃんと元を取れるような学校に行けるよう努力しなければならない。

留学予備校もいくつかあるので、相談してみるといい(ますます費用がかかるが)
wag-study-abroad.com

②香港・シンガポールのMBAもある

米国トップ10校への進学が何らかの事情で難しい場合には、香港・シンガポールのトップMBAを狙う手もある。

これらのメリットは何といってもコストの低さだ。

すなわち、1年ちょっとで卒業できるので、時間も費用も米国MBAの半額というわけだ。

もっとも、日本における卒業生・ネットワークは格段に劣るので、いろいろと検討する必要はあるが、選択肢の一つとして頭の片隅においておくのは良いだろう。

③国内MBA

国内MBAには、働きながら夜間に通うパートタイムと、仕事を辞めて昼間に通うフルタイムの2つがある。

20代で転職を前提に考える場合には、フルタイムが良い。

パートタイムは仕事を続けるのを前提にしている人も多く、学校は、あまり転職のサポートをしてくれないからだ。

国内MBAのメリットは何といってもコストの低さだ。国内に居ながら通えるし、授業料も海外よりは高くない。

反面、十分な効果が得られるか吟味しなければならない。中途半端な国内MBAに行くのは全くの無駄である。

従って、卒業後のキャリアップを図るのであれば、

・慶応ビジネススクール

・早稲田ビジネススクール

・一橋ビジネススクール(神田ではなく国立の方)

の3択だろう。

しかし、一橋はあまりおすすめではない。就職が良くないからである。

どちらかというと、学歴ロンダをしたい人が行くところである。

早稲田と慶応は就職の面倒も見てくれる。

慶応は授業料が高い(2年で400万位)、他方、早稲田には1年コースなどがあって便利である。

いずれにしても、海外のトップ校と比べると効果は落ちることは間違いないので、説明会に参加するなどして、就職状況について十分チェックする必要はある。

最後に ~とにかく行動してみること~

高学歴でありながら、就活に失敗した人は、情報力・行動力で負けてしまった可能性がある。

20代は貴重な時間なので、将来のキャリア形成に向けて無駄な時間は使えない。

上記について、興味があれば、さっそく行動してみるべきだろう。