立教大学経営学部は就職先として、金融・商社ではなく、コンサル・ベンチャー起業を狙うべきではないか

1. 注目度が高い立教大学経営学部

立教大学経営学部は、2006年設置の新しい学部であるが、BLP(Business Leadership Program)という少人数制の英才教育を売りとし、あっという間に立教大学の看板学部となった。

偏差値的にも、慶応大学の商学部と肩を並べるほど、難易度も上昇している。

メディアでも度々取り上げられ、AERAで紹介されたり、直近では、日経トレンディにおいてMARCHの中でもっとも頁を割いて紹介されている。
cob.rikkyo.ac.jp

2. 立教大学経営学部の成功要因

立教大学経営学部の成功要因は、少人数制を軸とする、MB的なビジネススキルをマスターできるという「実学的」な方向性と、企業ともタイアップした「ケーススタディ」「イベント」に参画することにより経営を考えることができる「実践性」とが評価されたのだと思料される。

21世紀になり、今の少子化時代の学生は真面目になっているので、しっかり仲間と勉強しながら実践できるというのがハマったのだろう。

ユニークな教育がメディアで取り上げられ、偏差値が上昇し、学習意欲の高い学生が入学してくれば、大企業も注目し、就職も良くなるという流れで、現在でも立教の中で別格の学部という位置づけである。

3. 立教大学経営学部の課題

それでは、立教大学経営学部はMARCHの中から抜け出し、早慶のレベルに追いついたかというと、残念ながら、まだ慶応大学商学部には敵わないと評価せざるを得ない。

その理由は、就職である。

立教大学は学部別に就職先を個別開示していないので、その内訳はわからないが、例えば、東大等の最上位校も含め、最も人気のある総合商社の就職状況は以下のようになっている。

<※2018年11.7付週刊東洋経済のデータより引用>

  三菱商事 三井物産 住友商事 伊藤忠 丸紅 双日 豊田通商
慶応 39 46 30 31 28 10 6
早稲田 27 29 26 23 19 7 10
東大 24 14 13 15 7 3 0
京大 13 9 12 7 10 3 0
一橋 9 4 10 10 8 8 0
 
明治 3 1 2 2 2 2 2
中央 2 2 2 3 1 2 1
立教 1 2 1 1 3 5 1

もちろん、総合商社への就職者数が就職能力を決するものではないが、慶応との差はあまりにも大きく、他のMARCH上位校と大差が無いことがうかがえる。

特に、立教の場合は女子比率が高く、一般職も含まれている可能性を考慮すると、まだまだ就職については頑張らなければいけない。

4. 偏差値では追いつけても、就職では早慶に追いつけない理由

就職力が、偏差値のようにすぐには追いつけない理由は、就職というのは単に学生の学力や学生時代の勉強量だけではなく、OBの数、歴史、採用側企業の好み等、いろいろなファクターによって決まるからである。

このため、学生時代に勉強を一生懸命しましたというだけでは不十分なのである。

特に、今の大企業の採用の責任者は50歳前後のオジサン達であって、彼らが学生時代には、学生は勉強しないというのが当然の風潮であったので、学生時代に真面目に勉強したことを語ってもピンと来ないのである。

また、大学でのイベントやゼミとかでの学習・コンテンストは、所詮はゲーム、現実の儲けの世界とは別のルールで運営しているので、それで成功を収めたからと言って、企業は評価してくれないのである。

5. それではどういう対応をすべきか?

立教大学経営学部の学生であれば、最低限、英語はできるようにしておくことである。具体的には、TOEICでは860点以上のスコアはとっておきたい。

早慶の学生でも、TOEIC860以上の学生は極めて少数なので大いに差別化できる。

英語は、可視化されたもっとも普遍的かつ影響力のある資格なので、TOEICスコアは取っておきたい。

立教大学経営学部の国際経営学科であれば、この点は問題なさそうであるが、普通の経営学科の生徒も早い段階から英語を磨いておくべきである。

6. ベンチャー企業でアルバイトをしてみよう!

これは、立教大学経営学部に限らず、東大からFランク大学まで、全ての学生におすすめなのだが、従業員が10人にも満たない本当の意味でのベンチャー企業でアルバイトをしてみるべきである。

ベンチャー企業の場合は、アルバイトとはいえ、社員に近い位置づけで幅広い業務ができるし、能力があれば、幾らでも上の仕事が与えられる。

飲食店や塾のアルバイトであれば、せいぜい歯車の1つである雇われ店長の視点までしか見えないが、ベンチャー企業の場合だと、経営者の視点を学ぶことができる。

これは、昔はなかった大きなチャンスである。

ベンチャー企業のバイトはどうやってみつけるのか、ということであるが、こちらのパッション・ナビがおススメである。

自分の興味のある業種を絞って検索することができる。

検索のアイテムとして「利益」が選択できないのであるが、成長性の高い企業を選びたいところだ。
www.passion-navi.com

立教大学経営学部の学生であれば、ファイナンス、マーケティング、戦略とMBA的なカリキュラムに立脚しているので、ちょうど授業で学んだことを実践するにはいい機会だ。

7. 金融や商社を狙うのは戦略的では無いのではなかろうか?

まず、総合商社の壁は厚い。

就職力は、すぐには付いてこないし、学生一人一人の努力だけではいかんともしがたいので、総合商社にこだわるのは得策ではない。

大手金融機関は尚更そうである。

就職者数においては、立教というよりMARCH全体から、メガバンクや大手生損保への就職は多い。

しかし、そのほとんど全てがリテール業務であるので、そこから先は学生時代に学んだことを活かせるものではないし、将来的なキャリアの展開力も十分ではない。

たしかに、メガバンクや生損保は給与水準は高いし、まだまだすぐに無くなる業界ではないし、世間的な評判も悪くない。

ただ、同期に東大だけで数十人、早慶がそれぞれ50人以上もいるような世界に入っても将来は厳しいので、この辺のキャリア選択は十分に考えるべきだ。

8. 狙いは、コンサルとかベンチャー起業ではないか?

立教大学経営学部の、経営に関する実践的な学習が楽しく、将来もその世界で活躍したいというのであれば、コンサルとかベンチャー起業を検討すべきだろう。

例えば、コンサルであるが、外コンの中でも戦略系(マッキンゼー、BCG、ベイン、ATカーニー、ローランドベルガー、アーサーDリトル)クラスは採用実績が無く、難関すぎるが、アクセンチュア、デロイト、PwC、KPMG、EYあたりの総合系(会計系)ファームであれば、十分に狙える位置にある。

最初の下積みはきついが、転職力が高く、同期も優秀なので、十分検討に値する業界であろう。

ベンチャー系については、起業を狙えればいいのだが、それにはいろいろとハードルも高いので、とりあえず、ベンチャー系企業に勤めてみるというのもありである。

大手であれば、サイバーエージェントがおすすめである。

若いうちに起業する社員も多く、元サイバーエージェントのベンチャー経営者のネットワークができているくらいである。

他方、DeNA、グリー、Mixiといったゲーム系はあまりおすすめではない。

何故なら、見せかけの初任給だけ高いがそこからの昇給は、物凄くペースが遅く、待遇が悪いというのもあるし、そもそも、新規事業は失敗続きであり、とても起業を学べる環境にはないだろう。

最初のカード営業がうれしくないが、楽天は起業する者も多く、待遇自体も悪くないので、検討してもいいだろう。

ヤフーについても同様である。

最後に 他の学生とは明らかに違うということを示せるよう努力して欲しい

早慶にも入れるような高偏差値で入学し、入学後も、少数精鋭で鍛えられる立教大学経営学部である。

従って、卒業時には、他の学生とは明らかにクオリティが違うということを示せるようになって欲しい。

このため、学生時代に力を入れたことが、「塾で生徒の成績が上がったこと」「100人規模のサークルの副代表としてリーダーシップを発揮した」「学生支援団体を起ち上げた」というのは止めよう。

少なくとも、「短期留学をきっかけに英語力を磨き、TOEIC900超えを達成し、留学生とケースを英語で議論できるようになった」とか、「ベンチャー企業でのバイトによってネットビジネスに関心を持ち、自らのアフィリエイトサイトで月に数万円は稼げるようになった」とか、最低限度、これぐらいは就活開始時までには達成したいところだ。

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