新車のフェラーリを買うのに必要な年収と職業。コロナによる影響はどうか?

序. 年収300万円から年収数億円まで?フェラーリオーナーの年収は?

クルマに興味が無い人でも知っている、憧れのフェラーリ。

フェラーリに関する情報は多数存在するが、どうすればフェラーリのオーナーになれるかといった、年収や職業に関する情報はあまり見当たらない。

中古であれば、年収300万円でも可能という説もあるが、反対に、年収数億クラスの人がキャッシュで買うことが多いという説もある。

中古を含めると範囲が拡がり過ぎるので、ここでは「新車」のフェラーリに限定して、いくらぐらいの年収があればフェラーリを買えるのかについて検証することとした。

なお、ここでいう「買える」とは物理的に何とか買えるということを意味しない。全財産や収入をフェラーリに突っ込んで、ギリギリの生活をするというのは現実的では無いからだ。

相応の暮らしをして、そこそこ無理なく買えるという年収水準やそれを実現するための職業等について、正規ディーラー関係者、中古車ディーラー、フェラーリ保有者にヒアリングすることにより、調査してみた。

1. そもそも「新車」のフェラーリはいくらぐらいで買えるのか?

①ローマかポルトフィーノMがターゲット

ベンツの場合は、A、B、C、E、S、BMWの場合は、1、2、3、4、5、6、7、8と明確なクラスが存在するが、フェラーリの場合は定番モデルというのが無いので、どれを買えばいいのかわかりにくい。

港区内の正規ディーラーに聞いてみると、2021年10月時点で一般に販売中のモデルは、ローマ、ポルトフィーノ、F8、SF90、812とあるが、とりあえず最初に買うのであればローマかポルトフィーノMになるだろうということだ。

ローマの全国メーカー希望販売価格は2676万円、ポルトフィーノMは2737万円だ。

②しかし、フェラーリはオプション料が高いことに注意!

ローマやポルトフィーノであれば諸経費込みで3000万円もあれば、買えそうにも見える。

しかし、正規ディーラーの人によると、オプション料として500万円位は見た方がいいので、そうすると諸経費込みで3300万円程度を用意した方がいいそうだ。

オプション料だけで、立派な国産車が買えそうに思えるが、ここをケチると下取り価格に影響するという。塗装料のオプションが120万円とかホイールが80万円とかハンドルが60万円とか、割高な感情を押えつつも、ここはケチらずに十分なオプションを付けて、3300万円ほど用意した方が良さそうだ。

③新車が到着するのは約2年後?

フェラーリを新車で買う場合、留意しなければならないのは、新車が到着するまで2年位待たないといけないということだ。早ければ1年半位で到着する場合もあるようだが、せっかく契約しても、到着するまでにはかなりの時間がかかる。急ぐのであれば、とりあえず中古を購入して、2年後の新車到着時まで待つというやり方だ。

2. キャッシュ?ローン?フェラーリの購入方法

①ローンは用意され、使う人も多い?

車両本体価格に加え、十分なオプションを装備し、諸経費込みで3300万円ほど用意すると、ローマを買えることはわかった。

そうすると、それはキャッシュで買うべきか、或いは、ローンで買うべきなのか?
その購入方法が気になるところだ。

ローンが使えるのであれば、フェラーリを新車で買うことのハードルが下がる。

この点、正規ディーラーに聞いて見ると、だいたい半分くらいの人がローンを使って購入しているようだ。また、通常のローンに加え、残価設定ローンも用意されている。

ちなみに、金利は2021年10月5日時点で、1.90%だそうだ。ベンツやポルシェと比べても悪くないレートではないだろうか?

②フェラーリをローンで買う人が半分もいることの意味

ベントレーやランボルギーニの様な超高級車の場合でも、ローンで購入する人は多い。ベントレーの場合、8割位がローンだという。

<ベントレーを買う人の年収、職業>
https://career21.jp/2019-10-10-102941/

フェラーリを買う人のローン利用率がベントレーよりも低いのであるが、半分くらいは利用するということは、「キャッシュで一括で買わないと恥ずかしい」というのは当てはまらないということだ。

また、法人名義で経費を使ってフェラーリを購入する人も結構多いということだ。

とにかく、フェラーリをローンで購入することを検討しても問題は無さそうである。

3. フェラーリをローンで購入する場合のシミュレーション

それでは、ローマに十分なオプションを付けた場合、3300万円位用意すれば足りるということであった。

残価設定型ではなく、一般的なローンを想定してみよう。

3300万円のうち、約半分である1800万円を頭金として用意できれば、ローン金額は1500万円ということになる。

2021年10月時点の金利1.90%で、3年払いにした場合、月々の返済額は約42.9万円となる。

頑張って頭金をもう少し用意して、ローンの割合を1/3位に抑えたならば、ローン金額は1000万円。この場合の、月々の返済額は約28.6万円である。

このあたりは、以下のソフトを使うといろいろシミュレーションができる。
https://www.michinokubank.co.jp/general/simulation/mycar.html

4. フェラーリを買うために必要な年収は?

①経費が使えるのならば、実質年収3000万円あれば買える?

上記のシミュレーションでは、ローマ購入に際して、約半分の1500万円を借り入れた場合、月々の返済額は約42.9万円、年換算だと514.8万円。そうすると、経費が使えるのであれば、役員報酬が2000万円位で、経費に1000万円位を回せると購入可能ということになる。

要するに、実質年収が3000万円位あればフェラーリは購入可能であり、年収3000万円位が多いという説もある。

②実際は、年収4000~5000万円が多い?

このあたり、フェラーリ以外の外車ディーラーやオーナーにヒアリングすると、年収4000~5000万円位が結構多いのではないかということだ。

上記の通り、3000万円位でも購入は可能に見えるが、フェラーリは実用性が無いので、もう1台余分に車を持ったり、クルマ以外にも贅沢したい人が多いので、年収4000~5000万円位は必要ということだろうか。

③経費が使えるかどうかがポイント

会社経営者であれば経費が使えるが、サラリーマンの場合はなかなか難しい。
年収4000万円のサラリーマンというと、非常に限られるが、その場合の手取りはせいぜい2200~2300万円である。月々に換算すると190万円を切る。そこから、月々に43万円のローンを支払うとなると結構キツい。また、外資系企業においては、ボーナスの割合が高い場合も多く、月々の手取りはもっと少ない。

そうなると、頭金の割合を高めないと年収4000万円でも、サラリーマンの場合は結構苦しいということになる。

結局、経費を使える身分の方が、同じくらいの年収の場合、フェラーリ・オーナーに近いということか?

5. フェラーリを買えるようになるにはどういう職業に就くのが良いか?

上記の通り、経費が使える場合は実質年収3000万円、もう少し余裕をもって年収4000~5000万円が必要となると、以下の様な職業が想起される。

①医師の場合

年収4000万円クラスとなると、医師の場合でも勤務医では難しい。開業医の場合だと年収2000~5000万円位が期待されるので、開業にある程度成功すれば購入可能であろう。

美容外科の場合は、雇われ分院長でも十分可能だろう。他方、歯科医院については、開業するだけでは難しく、複数のクリニックを経営する必要があるかも知れない。

高校生以下の場合には、とりあえず頑張って医学部を目指すのが最も手堅い方法ではないだろうか。

②外資系金融機関の場合

外資系金融機関のうち、外銀と呼ばれる外資系投資銀行については、リーマンショック前であれば年収4000万円というのはそれほど難しくは無かった。しかし、リーマンショック後は、コンスタントに年収4000万円以上を稼ぐには、フロント部門でVP以上を継続することが求められる。

外資系金融のうち、アセマネと呼ばれる運用会社については、外銀よりも全般的に年収水準は低い。年収4000万円となると、本部長クラスか営業部門の管理職でそれなりの実績を出すことが求められる。

いずれにしても、リーマンショック以降は、高給で知られる外資系金融機関においてもある程度成功する必要があるだろう。

<リーマンショック前の外銀MDのバブリーな暮らし>
https://career21.jp/2019-01-02-124819/

<外資系運用会社、30代で年収4000~5000万円を狙うキャリアプラン>
https://career21.jp/2019-12-02-122407/

③会社経営者の場合

会社経営者の場合、ピンキリなので、これといった必勝コースがあるわけではない。
もっとも、医学部に入る必要は無いし、一流大学から苦労して外銀に入社して、そこで勝ち続ける必要もない。

また、別に会社経営者といっても、IPOを目指すような必要は無く、手堅く稼いで実質年収3000万円を目指せば十分だ。

「自分のビジネスを持つ」ということがポイントなので、必ずしも最新のネット系ビジネスを手掛ける必要は無く、塾、飲食、コンサル等の従来型のビジネスでも構わない。

サラリーマンが会社経営者を目指すのはハードルが高いが、副業等から小さく始めてみるのも可能なので、フェラーリを買いたいのであれば、挑戦してみる価値はあるだろう。

6. フェラーリの下取り価格。投資対象となり得るか?

①下取り価格

2021年10月時点で、正規ディーラーや中古車ディーラーに聞いてみると、3年後の下取り価格は新車購入時の7割位が期待できるという(もちろん、走行距離やクルマの状態にもよる)。

フェラーリが凄いのは、3年経過後からの値下がりペースが非常に遅いことで、モノによっては10年後に新車時の半額位で売れるケースもあるという。

フェラーリの中古車市場は非常に安定しているので、悪くない条件で売却可能だ。この下取り価格のおかげで、新車到着時までの2年間、とりあえず中古を買って対応するということが可能になっている。

②投資対象となり得るか?

新車のフェラーリの諸経費込みの価格が3300万円だとすると、地方に行くと新築マンションと変わらないレベルである。このため、地方の会社経営者や開業医は、「フェラーリは値段が下がらないので、マンションを買うような感覚」という人もいるようだ。

それでは、フェラーリは投資対象となるだろうか?
残念ながら、それはさすがに難しい。値下がりペースは非常に遅いが、価値が下がっていくのは避けられない。

もちろん、中古でもプレミアム価格で販売してキャピタルゲインを得られるケースもあるが、それは「限定車」であって、一般のモデルの場合、それは期待しない方が良い。

また、フェラーリの場合、腕時計と違って、駐車場代、保険代、車検費用、消耗品等維持費がかかる。

従って、一般的にフェラーリを投資対象と考えることは難しい。維持費もかかるし、キャピタルゲインまでは期待できないからだ。もっとも、フェラーリを所有することに喜びを感じる人であれば、広い意味での悪くない「投資」と言えよう。

7. コロナ後にフェラーリ市場に変化はあったか?

コロナ後の株高や、生産体制・物流事情の変化によって、一部の高級品は入手が困難になってきている。例えば、ロレックス、オーデマピゲ、パテックフィリップの様な高給時計の中には入手が困難になり、コロナ前よりも市場価格が上がっているものもある。

フェラーリの場合、コロナ前後でどのような変化があっただろうか?

下取り価格については、3年位前と特に変化はない。また、新車価格の到着時期についても、特に変化はない。

顧客層について、コロナ前後の変化を正規ディーラーのセールスに訪ねてみると、コロナ後は新規の割合が増えたそうだ。その例は、右ハンドルを選択する人の比率で、従来は9割位は左ハンドルを選択していたのだが、ローマについては3割位の人が右ハンドルを選択するという。

もっとも、全体的にはそれほど大きく変わっておらず、ロレックスやパテックフィリップの様に、買うことが難しくなったり、新品が値上がりしたということは無いようだ。

8. 最後に:中古車市場について

今回は「新車」のフェラーリについて着目したが、フェラーリの中古車市場は活況である。中古車市場では年収500~600万円でも頑張ってフェラーリを買おうという人から、資金的には余裕があるが新車が到着するまでの2年間、とりあえず数千万円の中古を敢えて買うという人まで様々だ。

最新モデルのローマについては、登録から数か月から1年未満の中古については、3500~3800万円位のプレミアムの価格になっている(もちろん、これはディーラーの利益が乗っているので、購入者はキャピタルゲインを得ることは出来ない)。

ポルトフィーノについては、2年以内の新しいタイプについては、約3000万円というのが目安だという。こちらも、プレミアムが乗っている。

5~6年落ちのカリフォルニアになると、2000万円位前後で購入可能だという。状態も比較的良く、初めて買う人にはお勧めだという。

中古については、ローンを使う人が8割以上で、年収水準も新車とは大きく異なる。見栄ではなく、純粋にフェラーリを持ちたいという場合には、長期ローンと残価設定ローンを組み合わせればいいだろう。

<中古のフェラーリを買う人の年収、職業>
https://career21.jp/2019-01-29-064853/

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