三越伊勢丹の店舗閉鎖問題から、将来のリアル店舗減少を踏まえた営業社員の対応策を考えてみる。

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リアル店舗の閉鎖・減少の問題は、百貨店の問題だけではない。

三越伊勢丹の3店舗閉鎖の問題が経済界で注目されているが、これはデパート業界だけに限った話ではない。

デパート、スーパー、家電量販店、ホームセンター、ファストファッションといった小売業界だけでなく、外食チェーンを始めとする飲食業界、さらに金融機関に至るまで、リアル店舗を保有する全ての産業にあてはまる問題だ。

金融業界では、つい最近報道された三菱UFJ銀行の店舗リストラが注目された。
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AIが仕事を奪うというわけでもないのだろうが…

AIが仕事を奪うとか、フィンテックによって銀行が要らなくなるといったテクノロジーによるリストラということが強調されているが、リアル店舗の過剰感の問題は複合的な要因によるものであろう。

20年ほど前には、百貨店大手のそごうの店舗閉鎖が社会問題になった。

何故なら、リアルの店舗は実態があるため物理的にも、経済的にも地域の顔としての役割があり、人の流れも左右するため、地域社会に与える影響が大きく、よほど追い込まれないと閉鎖を決断できるものではない。

また、企業内においても、店舗の閉鎖は社内におけるモチベーションや関連顧客への謝罪など大変ストレスの貯まる作業である。

従って、店舗閉鎖は全体的に先送り傾向があるために、その間の社会・経済環境の大幅な変化が起こり、今回のような事態が生じるのだ。

特に地銀は要注意である。

金融機関の店舗閉鎖というと特に注意しなければならないのは地銀である。

東京への一極集中に伴う地域経済の衰退に加え、国債のゼロ金利問題に伴い、極端に収益性が低下しているからだ。

金融庁も地銀の経営管理態勢は重要な課題と認識していると思われ、今後大幅な店舗削減計画が公表されても不思議ではない。

銀行と証券で業態は違うものの、全国に店舗網を有する日本最大の証券会社である野村證券の店舗数が約150店舗であるのに対し、地銀(第一地銀)の場合には、一県だけで同程度の支店数があるわけである。ネットバンキングの進展を考えると、リアル店舗の過剰感は否めない。
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リアル店舗の営業社員の対応策。特に金融機関の場合。

リアル店舗は過剰感があるかも知れないが、いつの時代でも業種を問わず、営業というのは必要であり、流動性の高い職種である。

特に、金融機関の場合、営業社員>ミドル・バックオフィスの社員という傾向が強い。

従って、うまく対応すれば、特に若手社員の場合は乗り切れるはずである。

まず、会社に残ることを前提とした対応策を考えてみる。

日本企業、特に金融機関の場合、店舗閉鎖したからといって人員削減をされるわけではなく配置換えということになる。

したがって、リアル店舗での営業ノウハウだけではなく、異動によって新たな付加価値を付けることが可能となる。

証券会社の場合には、法人部門に転出するという手があるが、金融機関の場合は、法人営業>リテール営業といった風潮があるので、法人営業に就くのは難しい。

しかし、法人部門のバックオフィス、引受審査部門、海外向けの受渡・決済部門とミドル・バックオフィスに就くという手もある。

また、経理、内部監査、コンプライアンス、リスク管理といった内部管理部門という途もある。内部監査なんて、営業ドロップアウトした人の行くところというネガティブな印象しかないかも知れないが、汎用性が高い職種であり、リテール営業一本よりも長期的なキャリアを考えると望ましい場合も多い。

もっとも、日本企業の問題点は自分の意思で職種を選べないことなので、転職を踏まえた準備活動はしておくべき

しかし、そうは言っても、日本企業の場合、自分の意思で職種は選べない。

希望をしたところで通らない。したがって、やはり、転職活動の準備は予めしておくべきだ。

まずは、主たる転職エージェントには全て登録しておくべきだ。

リクルート、JAC、DODA、エン・ジャパン、マイナビあたりは必須ではないだろうか。ビズリーチへの登録も必要である。

また、若手の場合には、ベンチャー企業も視野に入れるべきであり、そういった場合にはベンチャーに強い転職エージェントも押さえておくべきだ。

例えば、Green、プロコミットがそうだし、ウォンテッドリーのアプリもDLして使ってみるのが良い。

とにかく、まず、自分の市場価値を把握しておくことが先決である。

副業についても、早い段階で種をまいておくべきだろう

それから、働き方改革で副業が推奨されている。

日本の大企業でも副業は緩和されていくのではないだろうか?

まだまだ日本の副業の市場や手段は限られているかもしれないが、副業によって金銭面だけでなく予期せぬ自分の強みが発見される場合がある。

クラウドワークスでは単純作業が大半かもしれないが、ライティングの仕事など事務系のサラリーマンにとっては悪くないだろう。また、アフィリエイト・ブロガーを目指すのもいい。副業として行う限りリスクはほとんど無いし、数万円程度であれば稼ぐことも可能だ。それ以上に、新たな人脈や自分の才能に気づくことができれば大きい。

また、資産運用という手もある。仮想通貨やFXのような証拠金取引はハイリスクだが、ロボアドバイザーを使って、月々数万円から積立投資を始めてみるのも良い。

或いは、10万円位から株式投資(ミニ株)を始めてみるのも悪くない。株式を始めると企業分析やマクロ経済に敏感になるからだ。

もちろん、不動産経営というのもあるが、借入金を伴う場合が大半でありリスクが高いので要注意ではあるが…

 

サラリーマンの場合、いまやっている仕事、職種が全てという感じで視野が狭くなってしまうのが問題である。

この機に、転職準備や副業、投資など多様な対応策を考えてみてはどうだろうか。